世界のタフガイ、シュワルツェネッガー、スタローンの後継者といえば、ジェイソン・ステイサムと、本作のドウェイン・ジョンソン、ということになるのではないか(僕の独断である)。
そのドウェイン・ジョンソン主演の、超巨大地震によるアクションスペクタクル映画。
そのドウェイン・ジョンソン主演の、超巨大地震によるアクションスペクタクル映画。
あらすじ
LA消防局のレスキュー隊員のレイを演じるのはザ・ロックことドウェイン・ジョンソン。
離婚調停中の彼の妻にはすでに恋人が。娘のブレイクにも恋人がいる。仕事一途のレイにとっては、あまり面白くない状況。
そんなおり、カリフォルニア州全域を、破滅的な巨大地震が襲う。地質学者のロレンス・ヘイズ教授は地震の予知システムによって、この地震が今後も断続的に起きると警告するが、時すでに遅し。群発する大地震によって壊滅していく都市。レスキューのプロであるレイにもなす術がない。
そんなおり、娘ブレイクにも危機が迫り、レイは決死の救出に向かうのである。
大切な人を思う気持ちが、利己的に陥りがちな人間に勇気を与えてくれる。
本作で描かれるのは、極限状態にあって、自分のことしか考えられなくなってしまう人間の弱さと(それもまた仕方ないと思うが)、日頃は臆病で頼りなくても逆に他人のために命を賭けることができる、本能的に利他的に動ける人間の強さ。そして、家族や大切な人を想う愛情こそが我々の最後の支えになる、ということだ。
主人公のレイは、もともと災害などから被害者を避難させるプロとして訓練を受けているし、道具や装備にも恵まれている。類稀なる強靭な肉体もある。
だからヒーローとして、彼は弱みを見せずに災厄に立ち向かうことができるのだが、(そうしたタフネスを持っていない、普通の人間である)自分たちだったら、彼のように動けるだろうか、あるいは勇気ある弱者として振る舞えるだろうか。
こういうパニック映画は、娯楽作品として純粋に楽しむのが正解とは思う。しかし、それでも人生における貴重な2時間を費うのである、なにかしらのレッスンを得ようと思うのは、真面目すぎるだろうか?