オートバイ政治連盟主催で「二輪車業界の明日を考える座談会」が開催されました。集まったのは、全国オートバイ共同組合連合会・会長の大村直幸氏、オートバイ政治連盟・会長の吉田純一氏、そして自民党二輪車問題対策プロジェクトチームの座長に就任した三原じゅん子議員。二輪車業界、そしてユーザーの未来をどのように考えているのか。その内容をレポートします。

新座長に就任した三原じゅん子議員の抱負とは

自民党二輪車問題対策プロジェクトチームの事務局長として活躍してきた三原じゅん子議員が、この度同プロジェクトチームの座長に就任。都内で開かれた「二輪車業界の明日を考える座談会」に出席し、現在の課題や今後の抱負を語りました。

抱負を語る三原じゅん子議員

「前任の逢沢一郎議員のあとに座長を務めることになった三原です。私は長年モータースポーツにプロドライバーとして携わり、鈴鹿8耐で監督をした経験もあります。エンジンがついている乗り物に関してはかなり詳しいと自負しております。そうした自負と愛着を持って10年以上前にオートバイ議員連盟に入会させていただきましたが、そこで二輪車に関する問題(駐輪場や高速料金など)が山積みであると改めて知りました。

現状ですと、カーボンニュートラルが謳われガソリンからEVへという潮流があります。法律や規制も含めて日本のオートバイ業界はいま転換期にきています。そのなかで、技術革新にとらわれるのではなく、ユーザーが何を求めるのかをしっかりと考えていきたい。そして、これまで残されてきた問題にもしっかりと取り組んでいきたいと考えております。

業界の発展だけでなく、ユーザーの皆様にオートバイをいつまでも愛していただけるような、オートバイに乗りたいと思っていただけるような環境を整えること。これが政治の力だと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします」

駐輪場不足についての見解

画像1: ※写真はイメージです

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日々の生活の足として使われることの多い125cc以下のバイク。駐輪場不足などの問題もあり、保有台数は年々少なくなってきています。これに関して三原議員は下記のように述べました。

「駐輪場問題は私がオートバイ議員連盟に入ったときからずっと言われてきた問題で、昔の規制のまま今日まで来てしまっています。電動バイクであったり電動キックボードであったり、新たな乗り物も生まれ、時代の変化とともにユーザーの生活スタイルも変わってきました。こうした変化に対して行政側にしっかりと理解してもらうことが重要です。

ユーザーからすれば二輪車に乗りたいのに停めるところがない。仕方なく停めたら違反となってしまう……。これは125ccに限らずどんな二輪車も同様です。ユーザーが迷ってしまうような状況をなくすこと。国土交通省などに我々の考えをしっかりと打ち出していく所存です」

ガソリンエンジンがなくなってしまう?カーボンニュートラルについて

Co2排出削減、脱炭素などに端を欲するカーボンニュートラル。世界的にこの動きが活発になっている一方で、ガソリンエンジンを使ったマシンやモータースポーツの存在が無くなるのでは?と感じているユーザーも多く、販売店も業界の先行きについて危惧しているといいます。趣味としてのオートバイの未来は果たしてどうなるのでしょうか。

画像: ガソリンエンジンがなくなってしまう?カーボンニュートラルについて

「技術革新によってすべてが一気に変わるかというとそう簡単なことではありません。マシンというのは部品の集合体ですから、重量であったりバッテリーの問題であったり、さまざまな課題が出てきます。作り手側だけでなく、それを扱う我々ユーザーがどこまでついていけるか?というのも大きいです。

また、仕事で使う場合や災害時に活用することも考慮して対応していかないといけません。カーボンニュートラルという言葉だけが先行してしまうと大変なことになると思っております。諸外国と比べると日本の対応は遅れていることは承知しておりますけども、その分日本では、これまで培われてきたものを大切にしながら、日本としての考えに沿って対応していかないといけません。

モータースポーツのファンとしては、ガソリンの匂いやエンジンの音や響き、そうしたものが無くなるのはとても寂しいことです。だからこそ、EVをどれだけ魅力的にしていけるのか?ということも課題になります。これに関しては急いだ期限を切らず、慎重に進めてまいりたいと考えています」

軽自動車と同じ料金はおかしい!当たり前の感覚を大切にしていきたい

座談会の最後の話題は、ユーザーがこれまで声を大にして訴えてきた二輪車の高速料金について。

画像2: ※写真はイメージです

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「二輪車の専有率や重量など、いろいろなことを言われてきましたが、誰に聞いても軽自動車と二輪車が同じ料金というのは理解ができないと言います。これが普通の“感覚”ですよね。国民が持つ当たり前の“感覚”を大事にしないと政治は信頼されなくなります。私は当たり前のことをしっかりとやっていきたいんです」

三原議員は、カーボンニュートラルの話も踏まえてこう続ける。

「高速料金や税金については、EVになったらどうなる?重量が変わるとどうなる?など、これまでとは違う側面からの問題も出てくるでしょう。技術革新による未来の問題だけでなく、前任の逢沢先生が戦ってこられたこれまでの課題も含めて、しっかりと引き継いで活動していきます。

オートバイ業界、そしてユーザーの皆さんすべてが納得できるような環境づくりを目指して、私は全力を挙げて戦っていく所存です」

画像: 左から大村直幸氏、三原じゅん子氏、吉田純一氏。これからの業界発展と環境づくりに期待したい

左から大村直幸氏、三原じゅん子氏、吉田純一氏。これからの業界発展と環境づくりに期待したい

自身の経験を踏まえ、モータースポーツ愛は誰にも負けない!と語った三原じゅん子議員。さまざまな課題に対する発言にはすべてユーザー目線での考えがあり、非常に頼もしい新座長であると感じました。今後の活躍に注目です!

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