世界チャンピオンという夢に向け、新たな挑戦!
2017-2018年シーズンのFIM EWCに日本を本拠とするチームとして初めて優勝チームとなったF.C.C. TSRチーム。今年は新しいホンダCBR1000RR-Rで、ルマン24時間でチームとしてルマン2勝目となる勝利を記録。2019-2020年シーズンのランキングは3位でしたが、来シーズンも王者チーム候補のひとつに挙げられる有力チームであることは、多くの耐久ファンの知るところです。
去る11月7日(土)、東京のホンダ本社にて「F.C.C. TSR Honda France取材会」が開催されましたが、そこでのビックサプライズとして発表されたのが、今シーズンのST1000王者となった高橋裕紀が2021年のF.C.C. TSR ホンダ フランスの一員に加わり、FIM EWCに挑戦する!! ことでした。
全日本選手権GP250クラス参戦3年目の2004年、全日本タイトルを獲得した高橋は2005年から世界ロードレースGPにフル参戦を開始。2006年にはGP250クラスで2勝、2010年はMoto2クラスで1勝を記録。2013年でGPへの挑戦は一段落しますが、2019年は第6、7ラウンドのヘレスとミサノのSBK(世界スーパーバイク選手権)に参戦。子供のころからの夢である世界チャンピオンという目標を、諦めることなく追求し続けました。
世界タイトル獲得と、全日本タイトル防衛を同時に狙います!
高橋とF.C.C. TSR ホンダ フランスの縁は、ルマン24時間を控えた7月中旬に生まれました。所属する外国人ライダー3人が、COVID-19感染拡大による移動制限で十分なテストができないなか、高橋はF.C.C. TSR ホンダ フランスのテストライダーとして、新型CBR1000RR-R開発の一翼を担ったそうです。
藤井総監督
『高橋裕紀選手の実績も実力もよく分かっているし、今年7月の新型CBR国内最終実機の確認時に、まだまだ煮詰めていく段階にも関わらず、マシンをよく理解してくれた。その時ピピンと来た、というか縁を感じる、そんな実感を持ちました。我々の野望である、他がやってないこと、やらないことをやっていこうと決めてますから、世界の東西(日本とヨーロッパ)で相互にレベルを高めていくため、チャンピオンを獲るためには、マシン、チーム、そしてライダーの3つの三角形をバランス良く最大限に大きくしなければならない。そのためには彼の実力が必要だったこともあります。毎朝独特の練習をしていることは私も知っています。これからは、このEWC、1000ccバイクで思い切り走ってもらいますよ!』
なお正式な発表ではありませんが、初年度王者を獲得した全日本選手権ST1000への参戦については調整中とのこと・・・つまり、FIM EWCで世界タイトルを狙うとともに、全日本のST1000のタイトル防衛も狙うという、2つのビッグチャレンジを2021年に行うことになります!
FIM EWC 2019-2020年シーズン王者のSERTとヨシムラが組んで、2021年から参戦することが先日発表されたのは記憶に新しいですが、実績あるFIM EWCの日本勢であるF.C.C. TSR ホンダ フランスの一員として、ジョシュ・フックとマイク・ディメリオと組んで参戦する高橋の活躍に、期待したいですね!