1位と2位の差は、わずか24.524秒!!
SERT=スズキ・エンデュランス・レーシング・チームがランキングポイントで大きなリードを保った状態で迎えたFIM EWC最終戦・・・予選トップ3はヤマハオフィシャルチームのYART、日本チームのF.C.C. TSR ホンダ フランス、そしてBMWモトラッド ワールド エンデュランス チームの順で、これらのチームのみが1分38秒台を記録しました。
最終戦は当初、9月26日(土)の現地時間8:30にスタートする予定でしたが、日没後のレースを制限するという目的から30分早めた8:00スタートに変更されることに・・・。そして迎えた決勝のスタート・・・発進に手間取ったものの、ポールポジションスタートのYARTは速やかに順位の回復に成功。2時間経過時点では、首位の座をガッチリキープしていました。
レースの半分を消化・・・6時間経過時もYARTは首位をキープ。2位のF.C.C. TSR ホンダ フランス、3位のWEBIKE SRCカワサキ フランス トリックスター、そして4位とSERTと、今シーズンのタイトル獲得の可能性を有するチームがトップ4を形成。ただ、第3戦ルマン24時間終了時点でライバル勢に対し、大幅にポイントでリードしているSERTの優位はこの時点では揺らぐことはありませんでした。
そして8時間が経過・・・首位を走るYARTにはボーナスとして10ポイントが加算されました。ただし、この時点でポイント計算でSERTを上回ることが不可能になったため、SERTのタイトル獲得が決定することになりました。
最終結果でF.C.C. TSR ホンダ フランスに同一周回の24.524秒遅れまで迫られるものの、逃げ切ったYARTのカレル・ハニカ/マービン・フリッツ/ニッコロ・カネパが見事優勝! 2位のF.C.C. TSR ホンダ フランスに続いたのは、ヤマハユーザーのプライベートチームであるポーランドのヴイチク・レーシング・チームで、大健闘の3位表彰台を獲得しています。
来年は、鈴鹿8耐の決着を期待したいですね!
ボルドール24時間優勝、セパン8時間4位、ルマン24時間3位、そして最終戦エストリル12時間4位と、無事これ名馬・・・の言葉どおり、エティエンヌ・マッソン、グレッグ・ブラック、ザビエル・シメオンらの働きで安定した結果を残して今シーズンの耐久王座に就いたSERTですが、この2019-2020年タイトルは2016年以来の16度目の快挙になっています。
例年、FIM EWCのグランドフィナーレとなっていた鈴鹿8耐での決着ではないのが、我々日本人としてはちょっと残念ですが、COVID-19の世界的流行で今シーズン、無事にシリーズ戦が完結したことは非常に喜ばしいことに違いありません。関係者のみなさんの苦労を想うと、本当に良かったと思います。人類がCOVID-19に打ち勝って、ぜひとも2020-2021年シーズンは鈴鹿8耐でこの感動を味わいたいですね!