今夏予定されていた鈴鹿8耐が10月31日〜11月1日に延期になったため、恒例の全日本最終戦のMFJグランプリが中止になりましたが・・・その鈴鹿8耐の中止が決まったこともあり、MFJグランプリの開催がカレンダーに復活することに! なお伝統の一戦・・・MFJグランプリが加わったことで、今年度の全日本ロードレース選手権は全5戦ということになりました!

MFJグランプリ・・・1969年からスタートした、日本の伝統のレース!!

国内のロードレースが、黎明期から発展期へ移行としようとしていた時代だったのが、今から50年以上前の1960年代でした。現在、全日本選手権を統轄するMFJが国内競技規則を確立し、ロードレースとモトクロスの全日本選手権シリーズを開始したのは1967年で、その2年後の1969年には日本GP(MFJグランプリ)が、全日本選手権最終戦(第6戦)鈴鹿サーキットで開催されています。

昨年、埼玉の自動車教習所である「レインボーモータースクール 和光」に展示された、1969年日本GP・セニア251cc〜クラスで優勝した隅谷守男のホンダCYB350(同型車・空冷4ストローク2気筒350cc)。この年、全日本選手権セニア125ccと251cc〜の2クラス王者となった隅谷守男は、初期の全日本選手権を盛り上げた名手でした。

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そもそも日本GPは、1963年に鈴鹿で初開催された世界ロードレース選手権(現MotoGP)に用いられた名称で、第1〜3回は鈴鹿、第4〜5回は富士スピードウェイで開催されました。しかし第5回のあった1967年以降、日本の4大メーカーは量産公道車の生産や世界市場開拓を優先するようになり、やがて世界GPでのファクトリーロードレース活動から撤退することを選びました。

世界ロードレース選手権の1戦としての日本GPも第5回富士がひとまず最後・・・となり、再び開催されるまでは約20年後の1987年(鈴鹿)まで待たねばなりませんでした。そのため、MFJの全日本選手権で1969年から日本GPの名称が使われることになり、その伝統が継承されることになりました。

なおメーカーのワークス活動休止の影響で、日本国内のロードレース活動もメーカー関与の度合いが減少するのですが、プライベーターをはじめとするロードレースを愛する熱心なライダーやレース関係者たちの努力もあって、MFJの全日本選手権は存続していきました。

そして1970年代のオイルショックなどの「困難の時代」を乗り越え、1980年代の「国内ロードレースブーム」を経て・・・全日本の「今」があるわけなんですね。

今シーズンの国内ロードレース最終戦の、熱いバトルを期待しましょう!

1969年日本GPから数えて、2018年には50周年を迎えることになったMFJグランプリですが、毎年全日本選手権の最終戦に行われた恒例行事は、COVID-19感染拡大の影響により鈴鹿8耐が10月31日〜11月1日に行われる予定になったため、今年度は中止とアナウンスされていました。

しかし海外勢の来日が難しい状況が続いているため、既報のとおり鈴鹿8耐は残念ながら今年の開催はキャンセルとなってしまいました・・・。そして、今年の当初の予定どおり、MFJグランプリが開催されることになったのです。

COVID-19感染拡大により、変則的なカレンダーとなった今年度の全日本ロードレース選手権ですが、先日開催された開幕戦スポーツランドSUGOからこの度最終戦として新たに組み込まれたMFJグランプリまで、全5戦でシリーズ王者の座を競うことになりました。

2020年 全日本ロードレース選手権日程
第1戦 8/9-10 スポーツランドSUGO(宮城)
第2戦 9/5-6 岡山国際サーキット(岡山)
第3戦 9/19-20 オートポリス(大分)
第4戦 10/17-18 ツインリンクもてぎ(栃木)
第5戦
MFJGP 10/31-11/1 鈴鹿サーキット(三重)

画像: 2019年のMFJグランプリ(鈴鹿サーキット)JSB1000クラス決勝のスタート! © MFJ PROMOTION

2019年のMFJグランプリ(鈴鹿サーキット)JSB1000クラス決勝のスタート!

© MFJ PROMOTION

なおチケット発売日などの詳細は決定次第、鈴鹿サーキットのウェブサイトにて案内される・・・とのことです。鈴鹿8耐開催中止は本当に残念ですが、涼しい秋の鈴鹿で開催されるMFJグランプリ・・・シーズンのフィナーレとなる伝統の一戦を楽しみに待ちましょう!

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