耐久レースでのドゥカティの栄光よ・・・再び!?
1990年代以降に耐久レースに関心を持つようになったファンの多くはご存知ないかもしれませんが、1980年代以前のドゥカティは欧州/世界耐久選手権イベントの常勝メーカーのひとつとして、大活躍したブランドでもありました。
水冷8バルブのVツインが主戦機となった1980年代後半以降、ドゥカティのロードレース活動の主戦場はSBK(世界スーパーバイク選手権)など世界各国のスプリントレースになり、21世紀に入ってからはMotoGPというロードレースの最高峰にも進出。ですので、若いモータースポーツファンにとっては、耐久レースのドゥカティというワードにはピンと来ない方が多いのも無理はないでしょう。
約30年間、耐久レースの世界ではメジャーではなくなったドゥカティですが、現在進行中の2019-2020年シーズンのFIM EWCにドゥカティがワークスサポートというかたちでチームERCエンデュランスと組み、パニガーレV4 Rによる参戦をセパン8時間からはじめたことが、世界のドゥカティファン、そして耐久レースファンの話題になったのは記憶に新しいです。
2019年12月に初開催されたセパン8時間は、悪天候の影響で3時間弱に決勝が短縮・・・。そんな波乱の展開のなか、パニガーレV4 Rは10位完走を果たしました。
耐久レースにおける黄金期の再来なるか? を占う一戦!?
V型4気筒のパニガーレV4 Rにとって、8月29〜30日のルマンはワークスサポートで戦う久々の「24時間耐久」となります。本来、この挑戦は4月に行われるハズでしたが、世界的なCOVID-19感染拡大によりカレンダーが変更されたのは周知のとおりです。
鈴鹿8耐などの8時間耐久に対し、長丁場のルマンやボルドールなどの24時間耐久は獲得できるポイントが多いのが特徴です。また、24時間を走り切るという過酷なレースを好成績で完走することは、脱落したライバルたちにランキング争いで大きな差をつけるチャンスでもあります。
逆に言えば・・・24時間耐久で好成績を残せないチームは、ランキング上位に顔を出すことが非常に難しくなるワケです。速さには定評のあるパニガーレV4 Rが、耐久性の高さも24時間耐久で実証することができるのか・・・8月29〜30日のルマン決勝を楽しみにしましょう!