だ。ここでは各マシンにまつわるエピソードと一緒に、その車両を紹介しよう!
LLEGEND of Formula 1とは⁉︎
カンタンにご説明すると、これまで数々の名勝負を見せてくれた歴代のFormula1が集うイベントで、Suzuka Sound of ENGINE 2019の期間中は1日に2度、伝説的なマシンたちがコースを走行する。2019年の今年は1967年から1990年を代表する※10台のマシンが集結。
※1990年のTyrrell019は2台出走します
Year | Car |
---|---|
1967 | COOPER MASERATI T86 |
1977 | Lotus 78 |
1981 | Alfaromeo 179C |
1981 | Lotus 88B |
1988 | AGS JH23 |
1988 | Williams FW12 |
1989 | Benetton B189 |
1989 | Lotus 101 |
1990 | Tyrrell 019 |
変化するF1の歴史がここにある!
走行をただ眺めるだけではもったいない! ぜひとも注目していただきたいのは、変化するレギュレーションに対応すべく年代ごとに改良されていった形状や、空力を考えて変化していくマシンのスタイル。展示ではなく、実際に走行を見ながら体感できるのは、Suzuka Sound of ENGINEならでは。もちろん各マシンのエキゾーストノートに耳を傾けるのもありだ。
ここからはそれぞれの車両にどういった背景があるのかを踏まえてご紹介。これさえ抑えておけば、当日楽しめること間違いなしだ!
出走車両9台を一挙公開!
ミッドシップレイアウトの流れを構築
COOPER MASERATI T86(1967年)
プライベートチームにシャシーを供給していたクーパーは、1955年から本格的にF1に参戦!1957年にはエンジンをドライバーの後方に搭載するミッドシップレイアウトを投入し、その後のF1の主流に。
1959年・60年には選手部門であるワールド・ドライバーズチャンピオンシップと、車両製造者部門であるワールド・コンストラクターズ・チャンピオンシップのダブルタイトルを獲得。
1966年からはマセラティのV12エンジンを搭載し、1967年はヨッヘン・リント、ペドロ・ロドリゲスがステアリングを握り活躍した。
ダウンフォースの先駆者
Lotus 78(1981年)
上下逆向きのウイング状としたサイドポンツーン(車両両脇側面)をサイドウォールとスカートで密封することで強大なダウンフォースを得た※グラウンド・エフェクト・カーの先駆的存在。
※車体下面と地面の間の空気流を利用して下向きの力・ダウンフォースを得ることを目的に設計された車両のこと
チームのエースであるマリオ・アンドレッティが6勝、ナンバー2のグンナー・ニルソンも地元ベルギーで生涯唯一の優勝を飾るなど、圧倒的な速さを誇った。
JPS-18と呼ばれたシャシーナンバー4は、ニルソンのレースカーとしてドイツGP以降のシーズン後半戦で活躍。翌年癌で他界したニルソン最後のレースである77年のF1日本GPでは、赤いインペリアル・カラーに塗られ話題となった。
改良を重ねて闘い続けた真紅のマシン
Alfa Romeo 179C(1981年)
1976年、チームにエンジン供給する形でF1に復帰したアルファロメオは1979年のイタリアグランプリからワークスチームとして参戦。それまでの水平対向12気筒エンジンからV型12気筒エンジンに換えたアルファロメオ・179を投入した。
1981年には、これまでロータスにて表彰台を飾ってきたマリオ・アンドレッティがチームに加入。その後、1982年にかけてアルファロメオは179C、179D、179Eと3種類のマシンを参戦させ、1981年の最終戦ラスベガスGPでアンドレッティが3位入賞。アルファロメオにF1復帰後初の表彰台をもたらした。
認められなかった幻のマシン
Lotus 88B(1981年)
ロータス78によってもたらされたグランド・エフェクト・カー、サイドポンツーン内のウイング形状でダウンフォースをもたらす空力思想は瞬く間にF1の主流になり、それをさらに進化させたのがこのロータス88である。
ドライバーが乗るモノコック部分とダウンフォースを発生させる部分を分離させた、いわゆるツインシャーシという独特の構造を持つ。革新的なマシンであったが、レギュレーションに合致しないと判断され、1度も決勝レースを走ることなく終わった幻のマシンでもある。