J.レイ(カワサキ)タイトル防衛に向けて反撃の狼煙を上げる!
今シーズンのSBK前半戦は、ドゥカティの新型パニガーレ V4Rとアルバロ・バウティスタ旋風が吹き荒れた印象ですが、このミサノでの戦いではコンスタントにバウティスタの背後で2位のポジションにつけてきたカワサキのエースであるJ.レイが、SBK5連覇に向けて反撃開始!! という印象の展開になりました。
土曜日のスーパーポールはJ.レイ、サンドロ・コルテセ(ヤマハ)、トム・サイクス(BMW)、アレックス・ローズ(ヤマハ)、A.バウティスタ、レオン・ハスラム(カワサキ)がトップ6を形成。同日のレース1は雨のため、ローズ、レイ、サイクスがトップ3だった3周目に赤旗で中断。18周で再スタートされたレース1は序盤レイがリード。しかしローズが7周目にレイをかわして首位に浮上します。
しかしローズはなんと9周目に転倒! 労せずして首位に復帰したレイがそのまま優勝! 2位の座は、BMW移籍後初表彰台となったサイクスが獲得。ランキング首位のバウティスタが3位に食い込みました。なおレオン・キャミアの代役参戦の高橋裕紀はトップ10内の8位に入っています。
SBK2019 第7戦 リビエラ・ディ・リミニ レース1
1 J.レイ カワサキ 32'16.526
2 T.サイクス BMW +3.692
3 A.バウティスタ ドゥカティ +7.756
4 L.バズ ヤマハ +12.932
5 C.デイビス ドゥカティ +15.801
6 M.メランドリ ヤマハ +41.963
SBK史上初のカワサキ1-2-3!!
日曜日のスーパーポールレース(10周)は最初の周こそレイがリードするものの、2周目からはバウティスタが首位浮上。そのままリードを守り、2位のローズに7秒以上の大差をつけて優勝しました。
SBK2019 第7戦 リビエラ・ディ・リミニ スーパーポールレース
1 A.バウティスタ ドゥカティ 16'01.109
2 A.ローズ ヤマハ +7.261
3 L.ハスラム カワサキ +9.154
4 T.ラズガットリオグル カワサキ +9.405
5 J.レイ カワサキ +12.835
6 M.メランドリ ヤマハ +13.056
そしてレース2では、ポールポジションスタートのバウティスタが好スタートを決め、今シーズン何度も披露した独走優勝の展開か・・・と思わせましたが、なんと2周目に転倒! 代わりに首位に立ったのはハスラムでしたが、なんと5周目にトプラック・ラズガットリオグル(カワサキ)が先頭に浮上し、そのままレースをリードすることになりました。
ラズガットリオグルの真後ろにワークスのレイがつける・・・という展開で、レースは終盤戦に突入。そして18周目に、ついにレイがラズガットリオグルを抜いて首位の座を奪取! 悲願のSBK初優勝を手にするため、ラズガットリオグルは果敢に王者レイへのアタックを続けますが、僅差で及ばず2位に甘んじることになりました。
3位には、ローズとのバトルを制したハスラムが入り、キャリア43度目となるSBK表彰台を獲得。この夏、2001年以来となるカワサキの鈴鹿8耐ワークス参戦で、カワサキZX-10RRを託されることになるレイ、ラズガットリオグル、ハスラムの3人が、SBK史上初のカワサキ1-2-3を達成しました! そしてバウティスタとレイのポイント差は16に縮まり、SBKのタイトル争いも激しさを増してきています・・・。
鈴鹿8耐の決勝まで、SBKは7月6〜7日の英国、7月13〜14日の米国ラウンドがあります。鈴鹿8耐に参戦するSBKライダーにはとてもハードなスケジュールになりますが、彼らの走りが鈴鹿8耐で楽しめるのは、本当に嬉しいことですね! 来月のSBK & 鈴鹿8耐に注目しましょう!
SBK2019 第7戦 リビエラ・ディ・リミニ レース2
1 J.レイ カワサキ 34'06.731
2 T.ラズガットリオグル カワサキ +0.381
3 L.ハスラム カワサキ +5.880
4 A.ローズ ヤマハ +6.203
5 M.リナルディ ドゥカティ +7.147
6 T.サイクス BMW +7.682
SBK2019 ランキング ※6月23日現在
1 A.バウティスタ ドゥカティ 330
2 J.レイ カワサキ 314
3 M.V.D.マーク ヤマハ 188
4 A.ローズ ヤマハ 164
5 L.ハスラム カワサキ 153
6 T.ラズガットリオグル カワサキ 121