2019年5月24日に行われたF2第4戦モナコGP。シーズンの中でも特別なグランプリであるモナコGPは他のサーキットでは味わえないスリリングなバトルが展開されます。今季好調のニコラス・ラティフィ(DAMS)やルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)はこの難攻不落のモナコでも優勝を飾ることができるのでしょうか?

モナコならでは!予選はグループに分かれて行われる!

狭く曲がりくねったコースが特徴のモナコでは20台一気に予選を行うとすぐに渋滞になってしまいます。そこでモナコならではの特別な予選ルールが適応されました。

カーナンバーの奇数のドライバーがグループA、偶数のドライバーがグループBに分けられます。各16分間で予選が行われ、全体のベストタイムを記録したドライバーがポールポジションとなり、そのドライバーが走行したグループのドライバーがタイム順に奇数グリッドにつきます。そしてもう一つのグループのドライバーはタイム順に偶数グリッド並びます。

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まずはカーナンバーが奇数のAグループが出走。各車本格的なタイムアタックは残り5分になった時点から行われた。セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)がトップタイムを記録、その記録を前戦初の表彰台を獲得したカラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)が更新しトップタイムを記録します。

セッテ・カマラはラストアタックで自己ベスト更新もアイロットもタイムには届かない。そこにミック・シューマッハ(PREMA RACING)が自己ベストを更新し2位に飛び込みセッテ・カマラは3位に終わってしまいました。トップは勢いに乗るアイロット、2位にシューマッハ、3位にセッテ・カマラの順でBグループの結果を待ちます。

Bグループもセッション前半はマシンチェックに時間を費やし残り5分でアタックを開始します。ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)がトップタイムを記録する中、ドリアン・ボコラチー(CAMPOS RACING)がラスカスの手前でクラッシュ。モナコのマーシャルの手によってすぐにグリーンフラッグが出された。

デ・フリースはさらに自身のタイムを更新し盤石の体制に。デ・フリースのタイムは好調のラティフィ、ギオットも届かない。デ・フリースのタイムを全体ベストだったためデ・フリースの今季初ポールポジションが決定しました。Bグループの2位はギオット、3位にラティフィ、日本人ドライバーの松下信治(Carlin)は5位で予選を終えました。

画像: www.fiaformula2.com
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デ・フリースがポールポジションを獲得したため、ギオットが3位、松下が9位となり、Aグループのトップであるアイロットが2位、シューマッハが4位、セッテ・カマラが6位となっています。ラティフィはグリッドペナルティーで8位に後退しています。

予選結果

1.ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)
2.カラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
3.ルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)
4.ミック・シューマッハ(PREMA RACING)
5.セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)
6.ショーン・ゲラエル(PREMA RACING)
7.アンソニー・ユベール(BWT ARDEN)
8.ニコラス・ラティフィ(DAMS)
9.松下信治(Carlin)
10.ルイ・デレトラス(Carlin)
11.アーテム・マルケロフ(MP MOTORSPORT)
12.ニキータ・マゼピン(ART GRAND PRIX)
13.ドリアン・ボコラチー(CAMPOS RACING)
14.ラルフ・ボシュン(TRIDENT)
15.ファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
16.周冠宇(UNI-VIRTUOSI RACING)
17.ジュリアーノ・アレジ(TRIDENT)
18.ジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)
19.タチアナ・カルデロン(BWT ARDEN)
20.マハーヴィーラ・ラフナサン(MP MOTORSPORT)

デ・フリースが完璧なレース運びで今季2勝目!9位から追い上げた松下が3位表彰台獲得!

レース直前に予選2位のアイロットがスタートできずエキストラフォーメーションラップとなり42周レースから41周レースとなります。

トップのデ・フリースが好スタート。一方前方がクリアになった4番手スタートのシューマッハでしたがスタートに失敗し5位に。9番手スタートの松下が好スタートを決め6番手まで浮上します。

6周目にはスーパーソフトでスタートしたドライバーが9周目にはピットイン。順位を落としたシューマッハにラティフィが襲いかかるもヘアピンで接触。ラティフィはノーズにダメージを負い緊急ピットインを迫られます。

まだピットインをしていないタチアナ・カルデロン(BWT ARDEN)にシューマッハが追いつきタイムをロスしてしまいます。シューマッハはラスカスの飛び込みで仕掛けるも両者接触でコースを塞いでしまい赤旗中断となってしまいました。

22周目からレースはリスタート。シューマッハにはカルデロンとの接触でドライブスルーペナルティーが課されてしまいました。

33周目、ポイント圏外で苦戦を強いられるラティフィはラスカスでショーン・ゲラエル(PREMA RACING)をオーバーテイクしようと試みるもまたもや接触。これでドライブスルーペナルティーが課され、勝負権を失ってしまいました。

ピットストップを行なっていない上位陣は35周目にギオットと松下、ボコラチーがピットインしタイヤを交換。翌周にはトップのデ・フリースと3位のセッテ・カマラがピットインし、順位に変更なくコースに復帰。しかしタイヤを変えたばかりのセッテ・カマラを松下がオーバーテイクし3位に浮上します!

39周目にはジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)がヘアピンでマハーヴィーラ・ラフナサン(MP MOTORSPORT)に押し出されリタイヤ、さらにファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)がラスカスの手前で単独クラッシュしSCが出動。

41周目にリスタートされファイナルラップに入りますが、デ・フリースが2位のギオットに差をつけ完璧なレースを展開、見事な走りで今季2勝目を挙げました。2位にはギオット、そして3位には9番手スタートから追い上げた松下が入りました。フリー走行ではトラブルの影響でほとんど走れず流れが悪かった松下でしたが、見事な走りで3位表彰台、そしてファステストラップも記録しランキングも一気に9位に上がりました。

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決勝結果

1.ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)
2.ルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)
3.松下信治(Carlin)
4.セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)
5.ドリアン・ボコラチー(CAMPOS RACING)
6.周冠宇(UNI-VIRTUOSI RACING)
7.アーテム・マルケロフ(MP MOTORSPORT)
8.ルイ・デレトラス(Carlin)
9.アンソニー・ユベール(BWT ARDEN)
10.ラルフ・ボシュン(TRIDENT)
11.ニキータ・マゼピン(ART GRAND PRIX)
12.ジュリアーノ・アレジ(TRIDENT)
13.ニコラス・ラティフィ(DAMS)
14.ミック・シューマッハ(PREMA RACING)
15.マハーヴィーラ・ラフナサン(MP MOTORSPORT)
16.タチアナ・カルデロン(BWT ARDEN)
17.ファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
18.ジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)
DNFショーン・ゲラエル(PREMA RACING)
DNFカラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)

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