年間100本以上の映画作品を鑑賞する筆者の映画評。今回はウェス・アンダーソン監督が描く、犬の殲滅を狙う悪いオトナたちに立ち向かう少年と、心優しい犬たちの大冒険『犬ヶ島』。

近未来の日本を舞台にした摩訶不思議なストップモーションアニメーション

舞台は近未来の日本の(長崎ならぬメガ崎)の地方都市。犬の感染症の被害が人に及ぶことを懸念した小林市長は、すべての犬をゴミ捨て島「犬ヶ島」に隔離するが、市長の養子である小林アタリ少年は愛犬スポッツを取り戻すために単身犬ヶ島に潜入する。
アタリ少年は犬ヶ島で出会った5匹の心優しい犬たちの協力を得て、スポッツの行方を探すが、それは、すべての犬を殲滅させようとする小林市長一派の恐ろしい陰謀の秘密に迫ることでもあった。

犬嫌いの人たちの理由はあまりよくわからないがw、犬を愛し守ろうとする人たちと 犬との心の交流は感動モノ。情緒たっぷりのストップモーションアニメが実に温かい。

画像: 『犬ヶ島』8.1先行デジタル配信/8.22ブルーレイ&DVDリリース youtu.be

『犬ヶ島』8.1先行デジタル配信/8.22ブルーレイ&DVDリリース

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相棒との絆を改めて考える

人類にとっての最高の相棒、犬。
同じ社会性のある群生の動物として人のライバルであったはずの狼から、人の群れの中で“共に働き生きていく”ことを選択した幾多の個体が犬に進化したそうだ。

本作では、犬は英語を喋る。
舞台は日本だから登場人物のほとんどは日本人、だから彼らは日本語を話す。(メディアが英語に翻訳するので、作品としての基本言語は英語になるが、もちろん犬同士が本当に英語を話すのではなく便宜上だから、人間が使う英語を犬が解したり、その逆があるわけではない)

ちなみに作中人物が喋る日本語は、ほとんど聴き取れないw あくまで、英語作品なのである笑。
全体的に、まず犬への愛は感じ取れると思うが、日本愛については都合のいいところだけを取り上げたいびつな理解だと感じるだろう。ただ、それが外国人から見た日本の普通であって、彼らが抱く日本愛は純粋なものであることを事前に理解した上で観て欲しい。

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