2019年5月11日に行われたF2スペインGPレース1。前戦ではジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)が今シーズン初優勝を挙げ、ランキングトップのニコラス・ラティフィ(DAMS)がランキング2位以下に差を広げる結果となりました。松下信治(Carlin)はトラブルに泣いたものの、F2の中でも屈指のスピードの持ち主である事を証明しました。ヨーロッパに戻ってきた第3戦スペインGPではどのような結末が待っているのでしょうか?

安定感抜群のDAMS。N.ラティフィはこのままシリーズをリードしてしまうのか?

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今シーズン好調なのがDAMSチーム。まだ2戦(4レース)を終えたばかりですが、チームランキングでは2位のCamposに40ポイントも差をつけています。ドライバーズチャンピオン争いでもラティフィが2位のエイトキンに対し19ポイント差をつけて単独首位。

チームメイトのセルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)はアゼルバイジャンGPレース1で後続に追突されるという不運もありましたが、堅実にポイントを稼いでランキング5位をキープしています。ラティフィの目覚ましい活躍はもちろんですが、ポテンシャルが非常に高いセッテ・カマラが調子を取り戻せばライバル勢にとって厳しい展開となります。ドライバーズチャンピオンシップ、チームチャンピオンシップの両方でも今シーズンの主役はDAMSになるでしょう。

そんな好調DAMS勢に一矢報いるのがルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)、ギオットは抜群の速さを今シーズン見せており、アゼルバイジャンでは自らのミスでポイントを落としてしまいましたが、それを除けばほぼ完璧なスタートを切ったといえるでしょう。純粋な速さではDAMS勢をしのぐほどですから、ギオットとDAMSの2台の争いは目が離せません。

予選はL.ギオットが今シーズン2度目のポールポジションを獲得!

予選は前回アゼルバイジャンで優勝し勢いに乗るエイトキンがトップタイムを早々に記録します。セッション後半でエイトキンは自身のタイムをさらに更新しますが、残り5分を切ったところで好調のラティフィがトップに浮上、さらに徐々に調子を上げてきた周冠宇(UNI-VIRTUOSI RACING)が僅差で2位にポジションを上げ、ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)も3位につけます。

このままの順位で予選終了かと思われましたが、最後の最後でギオットがラティフィのタイムを更新し逆転でポールポジションを獲得しました。

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2位にはランキングトップのラティフィ、3位には周が入り初めて予選3番手を獲得し、UNI-VIRTUOSI RACINGが初の揃ってトップ3に入りました。

日本人ドライバーの松下信治(Carlin)は11番手で予選を終了。アゼルバイジャンでは開幕戦で苦労したタイヤマネージメントも克服し、予選でも改めて速さを証明しました。優勝経験のあるバルセロナ、決勝での追い上げに期待です。

予選結果

1.ルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)
2.ニコラス・ラティフィ(DAMS)
3.周冠宇(UNI-VIRTUOSI RACING)
4.ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)
5.ジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)
6.カラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
7.セルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)
8.ラルフ・ボシュン(TRIDENT)
9.ドリアン・ボコラチィ(CAMPOS RACING)
10.ミック・シューマッハ(PREMA RACING)
11.松下信治(Carlin)
12.ニキータ・マゼピン(ART GRAND PRIX)
13.ショーン・ゲラエル(PREMA RACING)
14.ルイ・デレトラス(Carlin)
15.アンソニー・ユベール(BWT ARDEN)
16.ジョーダン・キング(MP MOTORSPORT)
17.ジュリアーノ・アレジ(TRIDENT)
18.タチアナ・カルデロン(BWT ARDEN)
19.ファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
20.マハーヴィーラ・ラフナサン(MP MOTORSPORT)

N.ラティフィが強さをみせ今季3勝目!L.ギオットが驚異の追い上げで4位

レース1のスタートでは周が完璧なスタートを決めトップで1コーナーへ。オープニングラップでジュリアーノ・アレジ(TRIDENT)がスピンアウトし、ミック・シューマッハ(PREMA RACING)もコースオフしタイヤをパンクさせてしまいます。これによりSCが出動しますがレースは3周目にリスタート。6周目に周、ラティフィ、松下、セッテ・カマラがピットインしハードタイヤに交換。7周目にはデ・フリーズ、カラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)がピットインし、ハードタイヤでスタートしたドライバー達がステイアウトします。

松下はスタート、さらにピットインでポジションをあげるも、12周目にデ・フリーズ、エイトキンにパスされ順位を落とします。

ステイアウト組のアンソニー・ユベール(BWT ARDEN)がラルフ・ボシュン(TRIDENT)の前に立ちトップに浮上。しかしタイヤ交換義務が残っているため暫定のトップとなります。

30周目にはシューマッハとファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)が接触しシューマッハはフロントにダメージを負ってしまいました。

31周目に実質のトップである周をラティフィが1コーナーでオーバーテイクし3番手に浮上。そして残り5周となったところでまだピット義務を消化していないユベールとジョーダン・キング(MP MOTORSPORT)がピットに入り、ラティフィがトップに返り咲きます。

残り2周で2位の周に3位のエイトキンが迫りオーバーテイクに成功。3位に落ちた周に4位まで上がったギオットが猛烈に追い上げてきます。

しかしポジションはそのままでラティフィが今季3勝目をマークしランキングトップをより強固なものにしました。2位には前戦から好調のエイトキン、3位にはF2で初の表彰台となる周が入りました。松下はポイントにあと一歩及ばず11位でフィニッシュしています。

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決勝結果

1.ニコラス・ラティフィ(DAMS)
2.ジャック・エイトキン(CAMPOS RACING)
3.周冠宇(UNI-VIRTUOSI RACING)
4.ルカ・ギオット(UNI-VIRTUOSI RACING)
5.ニック・デ・フリース(ART GRAND PRIX)
6.アンソニー・ユベール(BWT ARDEN)
7.ジョーダン・キング(MP MOTORSPORT)
8.カラム・アイロット(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
9.ショーン・ゲラエル(PREMA RACING)
10.ラルフ・ボシュン(TRIDENT)
11.松下信治(Carlin)
12.ルイ・デレトラス(Carlin)
13.タチアナ・カルデロン(BWT ARDEN)
14.ドリアン・ボコラチィ(CAMPOS RACING)
15.ミック・シューマッハ(PREMA RACING)
16.マハーヴィーラ・ラフナサン(MP MOTORSPORT)
17.ニキータ・マゼピン(ART GRAND PRIX)
DNFセルジオ・セッテ・カマラ(DAMS)
DNFファン・マヌエル・コレア(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
DNFジュリアーノ・アレジ(TRIDENT)

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