スーパーバイク文化発祥の地、アメリカ
大排気量公道用市販車を用いたロードレースであるスーパーバイクの文化は、そもそもアメリカが発祥の場でありました。デイトナ200マイルなど米AMAのロードレースが「フォーミュラ・ヤマハ750」となっていき人々の関心が離れていった1970年代半ば以降、市販車のシルエットフォーミュラ的なスーパーバイクは、急速に人気カテゴリーに成長しました(スーパーバイクの歴史については、下の過去記事をご参照ください)。
今年のSBK第8戦は、そんなスーパーバイク文化の聖地のひとつである、アメリカのラグナせカで開催されました。過去にはMotoGP(世界GP)のアメリカラウンドの舞台として使われ、急な下りのコーナー「コークスクリュー」では幾度も名勝負が繰り広げられたことは、ロードレースファンでしたらご存知でしょう。
6月23日(土)、24日(日)に決勝が行われた第8戦、練習走行では目下ランキング首位の3連覇王者、ジョナサン・レイ(カワサキ)が好調でしたが、スーパーポールによる予選でのポールポジションはライバルのチャズ・デイビス(ドゥカティ)に譲り、レイはチームメイトのトム・サイクスに次ぐ3番手となりました。
レース1、2ともにレイが優勝! ランキング首位をひたすら走ります!
土曜日のレース1はポールからデイビスが好スタートを切り、レース序盤をリードします。しかし、その背後から狙っていたレイが7周目にデイビスをパスして首位浮上。デイビスもレイに食い下がりますが、そのままレイが逃げ切ってシーズン7勝目をゲットしました!
日曜日のレース2、SBK独特のリバースグリッド制度で9番手からスタートしたレイは、1周目の終わりには5位まで浮上。その後レースリーダーのユージン・ラバティ(アプリリア)の後ろの2番手につけるまでも、多くの時間を要することはありませんでした。そして8周目に首位に立ったレイの後を追ったのは、レース1の展開同様にデイビスでした。そしてレース1同様にレイはデイビスを振り切り、最終周までリードを保ち8勝目を記録しました。
レース1&2ともにレイ1位、デイビス2位という結果になり、レイはランキング2位以下との差をさらに拡大することに成功しました。次戦第9戦、リビエラ・ディ・リミニは7月7、8日に決勝が行われますが、レイにとっては今年の鈴鹿8耐参戦前の最後のSBKラウンドとなります。
次戦もレイが圧勝するのか、それともライバルたちの反撃があるのか・・・楽しみに次戦を待ちましょう!
SBKアメリカラウンド レース1
1 J.レイ Kawasaki GBR 35'15.071
2 C.デイビス Ducati GBR 00’02.978
3 A.ローズ Yamaha GBR 00'12.212
4 E.ラバティ Aprilia GBR 00’14.309
5 M.メランドリ Ducati ITA 00'16.712
6 X.フォーレス Ducati ESP 00'18.929
SBKアメリカラウンド レース2
1 J.レイ Kawasaki GBR 35'09.683
2 C.デイビス Ducati GBR 00’05.099
3 E.ラバティ Aprilia GBR 00’6.711
4 A.ローズ Yamaha GBR 00'08.011
5 M.ファン・デル・マーク Yamaha NED 00'09.746
6 X.フォーレス Ducati ESP 00'14.791
SBKランキング ※6月24日現在
1 J.レイ Kawasaki 320
2 C.デイビス Ducati 245
3 M.ファン・デル・マーク Yamaha 215
4 T.サイクス Kawasaki 196
5 A.ローズ Yamaha 183
6 M.メランドリ Ducati 168