バイク、好きですか?

19歳の時に仲間とフェリーで北海道へ!でも苫小牧は上陸直後から雨でした(笑)みんな小僧っぽくてすみません、若気の至りです……
18歳でバイクの免許を手に入れて40歳の今まで、ずっとバイクに乗っています。
学生の頃は仲間もみんなバイク。寒かろうが雨が降ろうが、どこへ行くにもバイクばっかり。金が無くて、クルマなんて買えなかったですしね(笑)
仲間とフラッと走りに行ったり、ひとり旅に出たり。特に目的なんか無くても、全部が楽しいことしかなかったナァ……

はじめて買ったホンダのVツイン・マグナ。当時はカスタムが大流行で、ボクも塗装からパーツ装着まで全部DIYでした。
でも、その仲間たちは、ひとりを除いて、みんなバイクから離れてしまいました。
理由は人それぞれ。仕事が忙しくて乗れなくて、結局手放した仲間もいれば、結婚を機に泣く泣く降りた仲間もいます。仕方のないことだけど、そんな昔からの仲間たちと会って酒でも飲んでいると……
『1年なんて、あっという間だよな』
って、口を揃えて言うんです。
みなさんは、どうですか?
アメリカを走る、という夢のような話

そんなこんなで大好きなバイクを仕事にして、今までやってきたボクに、先日、アメリカへの招待があったんです。
「新しいゴールドウイングで、テキサスを走りませんか?」って。
普通に考えたら夢のような話。願ってもない! もちろん、ふたつ返事でOKです(笑)
GOLDWING TOUR



しかも、ホンダが世界に誇るフラッグシップモデルのゴールドウイングですよ!? なんと17年ぶりのフルモデルチェンジ。比べてみてください、このデザインの違い!
旧ゴールドウイングはこれ!
旧ゴールドウイングも最高の味わいを持つ超高性能ツアラーでしたけど、2001年の登場ですからデザインにはどうしても古さが否めません。
しかも、新型がこれまたカッコよくなっちゃったから!?

見てください、このイケメン顔……これまでゴールドウイングは、少々おじさま向けな印象でしたけど、スリムでエッジが効いたスタイルになりました。 若さが溢れる感じに生まれ変わってます。
GOLDWING


ちなみに新型はトップケースのついたモデルが「ゴールドウイング ツアー」という名前で、トップケース無しのいわゆるバガースタイルが「ゴールドウイング」となりました。
未知の世界へ
海外を走ったことはありますが、やっぱり右側通行は緊張します……

信号が赤でも右折はOKとか、日本人だと左折OKに思える信号の赤い矢印の時は行っちゃダメとか、交通ルールで軽く頭がいっぱいに……特に街中はけっこう必死です(笑)
しかも初テキサス。そこはウエスタンな街並の中をテンガロンハットのリアルカウボーイが普通に歩いている世界ですよ!?
とりあえずゴールドウイングのおかげで

ボクがメインで乗ったのはゴールドウイング ツアーのDCTモデル。DCTっていうのはデュアル・クラッチ・トランスミッションのことで、バイクではホンダのみが実用化に成功しているオートマチック機構です。
まず、クラッチ操作が無いから絶対にエンストしないのが安心。ひたすら安全運転に集中できたので、無事に街を脱出できました(笑)

エンジンは水平対向6気筒! 1800ccもの排気量を誇ります。バイクでこういうエンジン、他にはありません。
ご存知ですか? ホンダのDCTって。この新型ゴールドウイングから第三世代へと進化したんですが、その完成度がもう半端じゃないんです。

DCTは、ふたつのクラッチを使って2系統に分かれた7速ギアを瞬時に切り替えます。荒っぽい言いかたですけど、マニュアル車のようなフィーリングを備えたオートマチック機構だと考えてください。
ボクは基本的にバイクはマニュアルでいいと思っている派です。でも、ここまで凄まじい完成度を見せつけられると、最早ぐうの音も出ませんでした……
バイクもついに、ここまで来たか……

街を抜けて郊外へ。テキサスもすごいけど、その前に新しいゴールドウイングがすごい!
1800ccの水平対向6気筒エンジンと第3世代DCTの組み合わせには感動します。
マニュアル車と同じようなフィーリングのシフトアップのつながりが気持ちよくて、シフトダウン時の変速ショックも違和感なし。
やばい、これはイイぞ。何がイイって、単純だけど気持ちいい!

ホントに本気でアメ車みたい!
バイクで走ることの楽しさって色々あるけど、やっぱり風を感じて、エンジンを感じて走るのって最高です。特にこのエンジンは、感覚的に言うと大排気量V8エンジンのアメ車にかなり近い。
股の下に感じる躍動感と、ドロロローッていう腹に響く排気音が気分を盛り上げまくります。
そのエンジンで、あえてゆっくり流している時が特に最高でした。広い世界を感じて、空気を肌で感じる。
これだけはクルマの移動じゃ絶対に感じられないことですからネ。
バイクに乗れることって幸せだと思う。

見てくださいよ、この荒野っぷり!
延々とまっすぐ伸びる道の上では360度の大パノラマ。その後はだいたい緩いカーブが続く道へとつながります。
もう、走っているだけで幸せ。バイクに乗れることって、乗れないよりも絶対たくさんの幸せが手に入るってことだと改めて思うひとときです。

しかも、そんな中でのゴールドウイングがけっこう速いんです!
ホンダのバイクはほとんどの車種がライダーに難しいことを要求してきませんが、DCTのゴールドウイングはその最たるもの。何もしなくても、グイッとバイクを寝かせてコーナーを一気に駆け抜ける快感を楽しませてくれます。
こういうモノづくりをするから、リターンライダーや30代半からバイク免許を取った人って、ホンダを選ぶ人が多いんでしょうね。
そのヒミツがこれ!?

バイク初のダブルウィッシュボーンのフロントサスペンションです。一般的なテレスコピック式の比べての感想としては「動きが異様に繊細」でした。
ハンドルにほとんど路面の突き上げを感じません。体験したことのない快適さです……
本当に何があっても前輪の接地感がしっかりあって、運転中に不安を一切感じさせません。常にドシッと構えてくれます。

そして、このブレーキもすごかった……
フロントブレーキ操作だけでリアも連動するコンビブレーキです。ラジアルマウント化されて、軽くブレーキレバーを握るだけでタイムラグ無くスッとブレーキが効きはじめ、その後に強烈な製動力がぐわーっ!と来ます。
こんなにデカいバイクのに、こんなにブレーキ効くの!?
コレに乗ったら、みんな絶対そこにビックリするはず(笑)
安心をつくる技術ってやつですね。世界最高峰のレース「MotoGP」で優勝するホンダの技術力ですから当然かもしれませんけど、それでも驚きました。
ものすごいサービス精神

そしてアップルカープレイまで搭載!
わかります?インカムとiPhoneをゴールドウイングに接続すれば、バイクに乗りながら「●●さんに電話をかけて」とか「音楽をかけて」とか音声で操作できるんですよ!?
試しに「近くのガソリンスタンドを教えて」ってインカムのマイクに言ったら……

うわ-、すごすぎる。夢のような現実のお話です。これってバイク乗りすべての夢じゃないですか?
さらに!

ライダー身長/176cm
驚くことに、跨ると車体の大きさをあまり感じません。先代よりも38kg軽量化され、ハンドル幅や乗車姿勢も自然になったことが大きいと思います。
身長が165cmくらいあれば余裕で扱えると思います。

足も両足がカカトまでべったり着くので安心。重心の集中化とフレームの変更が効いているのか、バイク自体の重さをあまり感じないから不思議でした。
さらにさらに!


地味に驚いたのがケース類です。新しいゴールドウイングはスマートキーなんですが、そのキーをケース内に入れてフタを閉めると……閉まらない!?
正確にはカチンと閉めた後に、パカって再び開くんです。まるでバイクが嫌がっているように(笑)

トップケースも同じく。しかも、キーを持ってバイクから1~2メートルも離れると、全部がロックされます。
すげえ……なんという至れり尽くせり感……紛れもない高級車です。
キーの閉じこみ対策から荷物の安全まで完璧すぎて、真面目な話、開いた口がふさがりませんでした。
ホントの充実って、こういうこと!

この日は本当にいろんなことがありました。
新しいゴールドウイングの走りのパフォーマンス。今までのバイクとは次元の違う快適さ。バイクそのものに対する感動。見渡す限りのテキサスの荒野。乾いた空気。日本よりも堅く感じる日差し。
それらすべてをバーチャルじゃない、リアルに感じてきました。

普段1日を振り返ると、あっという間に感じるかもしれません。でも、この日は振り返っても振り返っても「アレもあったな、コレもスゴかった!」って思い出すばかり。
こういうが本当の充実なんでしょうね。

牛デカい……めちゃくちゃデカくて、もう笑うしかありません。
でも、ボクは思います。
このアメリカの経験は夢のような話だけど、これって最初に言った、学生の時の気分と多分おんなじ。とにかくツーリングが好きで、はじめて北海道を走った僕は、きっと同じように感じていたはずです。
これまでのほとんど、ボクの人生はバイクが作ってきたと思っています。

何歳になってもバイクがあれば、退屈なんて感じません。一度バイクから離れてしまっても、戻ればいいじゃないですか。これから免許を取ったっていいんです。
ボクの周りではこの1年で、45歳でいきなり免許を取って「こんなに楽しいものがあったなんて!」って言いながらCBR250Rで毎月のように日光ばかり行っている某大手意印刷所の担当さんもいるし、最初に「ひとりを除いて」って書いた、学生の頃の仲間の20年越しのリターンライダーは「オヤジになると、バイク乗るくらいしか楽しみがねえんだよ!」って笑いながら、静岡から東京まで遊びに来ます。

最初の写真の、いちばん右のやつが昨年バイクに帰ってきた仲間です。
こういうの、すごく嬉しい。そして、そういう人がひとりでも増えるように、ボクはこの仕事で“バイクの先にある夢"を伝えていけたらいいナァ、とおこがましくも思っています。
極端な話、ゴールドウイングじゃなくてもいい。小さな排気量だって全然いい。旅先はアメリカじゃなくてもいいんです。
バイクがあれば、それだけで人生って変わる。だから最初に、こう書いたんです。
『バイクは今も、好きですか?』って。
何歳からだって遅くない。いつだってバイクは待っていてくれますから!

何歳になってもバイクがあれば、きっと毎日が楽しいですよ!
もういちどバイクの旅に夢をくれます!
新しいゴールドウイングが掲げるメッセージは「BEYOND」です。向こう側へ、とか、越えていくっていう意味。先代のゴールドウイングを越えて、DCTでバイクの既成概念の向こう側へ。
このバイクと一緒なら、自分の限界も越えられるはず!?

新しいゴールドウイングの世界ってこんな感じ!
The Entirely-New 2018 Honda Gold Wing | Beyond the Gold Wing
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