最近恋の悩みで夜も寝られないトーマスです・・・だって好きな人どころか、女性とまったく縁がないんですもの号泣。そんなとき、耳元で「あなたDTですか?」と失礼な声をかけてきたのがこの上野さん。いえ、もちろん嘘なんですけど、恋に迷う若き男女にゲスな恋愛術をじっくり指南してくださる、五反田のラブホテル「五反田キングダム」のスタッフこと上野さんの活躍を描いた面白い漫画があったんです。そう、それがこれ。『ラブホの上野さん』です。

ゲス?な恋愛指南でラブホの集客を図る上野さんの活躍

まずですね、ストーリーや設定よりなにより、この漫画、いろんな漫画のパロディというか、小ネタを紹介してくれるところが実に芸が細かくてですね、ぼくはすぐハマりましたよ。例えば後藤可久士先生の名作『さよなら絶望先生』のようなマニアックなところからとってきたり、『デスノート』のように超メジャーな作品から、あの名前のわからない世界的名探偵のモノマネがでてきたりと、とにかく、知ってるものにしかわからないシャレというか遊びを、ぶっこんでくるので気が抜けません笑。

で、肝心のストーリーなんですが、冒頭で書いたようにラブホテル「五反田キングダム」のスタッフである上野さんとその部下たちが、恋に迷える子羊たちに、さまざまな恋愛テクニックを授ける、という話で、基本的に 恋が成就した時には五反田キングダムを使ってね、という宣伝がオチになるという物語なんです。

作中ではゲスな恋愛指南、というように書かれて、上野さんの教えはまるで悪魔の囁きのように表現されるんですけど、実のところそうではなく、実践的でわかりやすく、応用の効きやすい感じで、とってもタメになると思いました。

例えば、マキャベリの『君主論』は、他のヨーロッパの列強たちに蹂躙され、分断していくイタリアの状況を憂いた愛国者マキャベリが、強い君主、理想の君主のあり方を冷徹なリアリズムで表現した実践書なのですが、あまりに現実的かつ徹底的に具体的な方法論であったがゆえに、冷酷・非道な政治を肯定し、目的のためなら手段を選ばない思想≒マキャヴェリズムというレッテルを貼られてしまったことは有名な話です。上野さんの教えもまさにウエノリズム(ラブホリズムというべき?)、現実的で実践的であるがゆえに、ゲスの誹りを受けるのですが、実際にはそんなことはないのです。

例えば、「君の名は。」をパロっていると思われる回では、どんな女の子でも毎日身だしなみを整えたり、お化粧をしたり、食べ物に気を使ったりと、とにかく男には想像もつかないほど”綺麗でいるための”努力をしている、ということを、オタクの男の子に知らしめる上野さんがいます。
女の子を”落とす”ためのテクニックを授けるというよりも、ちゃんと相手を理解して、相手が喜ぶことをしてあげるべき、という基本的かつ当たり前のことを上野さんは強調しているのです。

仕事にも通じるテクニックの数々

現在本作は7巻まで発刊されており、まだ続いているようです。
ぼくは思ったのですが、恋愛のテクニックって、一般社会における処世術というか、仕事の進め方にも十分通じるものなんですね。

例えば、上野さんはメールの書き方についても触れていて、一回のメッセージにたくさんの質問を詰め込むなとか、シンプルに書くことを勧めています。相手が答えやすいように、無視されないよう、流されないように、書くことが大事、ということは、恋する相手に出すメールも、大切なお客さまに出すメールも同じですよね。

というわけで、恋の相手探しから始めなければならないトーマス、この本をじっくり三度読みして、改めて人生を勉強しようと思うのです。

仕事も恋愛もガッチリつかむその日まで。うまくいった暁には、もちろん、五反田キングダムを探して、祝杯をあげたいと思っております。

ドラマにもなってました♡。DVD借りようっと!

画像: 【公式】待望のseason2がスタート!『ラブホの上野さん』 youtu.be

【公式】待望のseason2がスタート!『ラブホの上野さん』

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