11月18(土)/19日(日)に鈴鹿サーキットで開催される「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」の"Honda WGPの栄光"に参加予定の、世界ロードレースGPの最高峰クラスに参戦していたホンダGP車両を紹介する当連載。今回はヤマハから移籍したエディ・ローソンがタイトルを獲得した1989年型NSR500を紹介します!

試行錯誤の時代を戦った1989年型NSR500

前年、ヤマハでタイトルを獲得したローソンが乗るYZR500は、180度・2気筒同爆のクランクシャフト2軸のV4エンジンを搭載していました。2本のクランクシャフトをコントラローティング(それぞれ逆向き)に回転させることでヤマハのV4は、クランクのジャイロ効果のハンドリングへの影響を少なくしており、さらに90度等間隔爆発よりトラクションの得やすい180度・2気筒同爆で、2ストローク500ccの大パワーを比較的扱いやすくしていました。

1987年型以来、NSR500は112度Vバンク角・90度等間隔爆発・逆回転1軸クランクシャフト(プライマリーシャフト付き)のV4を採用していましたが、じつはローソンがホンダに加入した1989年、ホンダ開発陣はライバルと同じ180度・2気筒同爆のNSRエンジンを研究用に試作しています。

画像: www.motogp.com
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結果からいうと、この試作2軸・V4は実戦投入されることはなく、ローソンは従来型のレイアウトのV4を搭載するNSR500で1989年シーズンを戦います。ケビン・シュワンツ(スズキ)やウェイン・レイニー(ヤマハ)らの台頭もあってローソンは苦戦しましたが、見事メーカーを変えての最高峰連覇を成功させています。

なお試作2軸・V4開発で得たノウハウを活かした180度・2気筒同爆・Vバンク角112度・1軸クランクのV4を搭載するNSR500は1990〜1991年型で採用。そして1992年には、ビッグバンと呼ばれることになるクランク位相44度・2気筒同爆・Vバンク角112度・1軸クランクのNSR500がデビューし、世界GPに一大センセーションを巻き起こすことになるのです・・・。

1988年にYAMAHA YZR500でチャンピオンを獲得したエディー・ローソンが1989年、Hondaに電撃移籍。開幕戦日本グランプリで3位表彰台に上がると第4戦で優勝。YAMAHAのウェイン・レイニーとクリスチャン・サロン、SUZUKIのケビン・シュワンツとタイトル争いを繰り広げ、シーズン15戦中優勝5回を含む表彰台13回という強さでチャンピオンに輝いた。

こちらの動画はローソンが世界GPを戦った1989年型・・・ではなく、全日本選手権で宮城光がライディングした1989年型のNSR500です。当時そのマシンで戦った当人が、テストライダーとしてホンダコレクションホールの所蔵車となったマシンをテストする・・・というレアケースな光景です。

画像: NSR500 ('89):Honda Collection Hall 収蔵車両走行確認テスト 2015/8/25 youtu.be

NSR500 ('89):Honda Collection Hall 収蔵車両走行確認テスト 2015/8/25

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11月18(土)/19日(日)に鈴鹿サーキットで開催される「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」の"Honda WGPの栄光"では、当連載で紹介した4台のNSR500と、1台のRC211Vがデモンストレーション走行を披露する予定です。最強ファクトリーの一角として1980年代以降のグランプリ最高峰階級で活躍してきたホンダ車の勇姿とサウンドを、ぜひ今週末の鈴鹿でお楽しみください!

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