大治郎、バロス、カピロッシらが健闘!
2000年シーズン、ホンダは1999年王者のアレックス・クリビーレをエースにNSR500(NV0Z)で戦いました。しかし6台のNSR500はスズキRGV500Γを駆るケニー・ロバーツJr.に破れ、勝率5割を切るという成績に終わってしまいました(16戦6勝)。2001年シーズンは、前年最終戦で投入した先行プロトの発展型、Vスペックという高回転型エンジンと、エンジン搭載位置を後ろ・上方向へ変えた新型シャシーのNSR500(NV4B)でチャレンジ! 見事、最高峰クラス2年目のバレンティーノ・ロッシは、NSR500(NV4B)がタイトルを獲得しました。
2002年はMotoGPクラス元年となり、ホンダのワークス活動の主軸は4ストロークV5のRV211Vになります。混走する2ストロークV4のNSR500(NV4C)は、同門のRC211Vをはじめとする4ストローク990ccマシンに勝つことを目標に参戦することになります。
Vスペック改とも言える2ストロークV4エンジンは195馬力!までパワーアップ。これに乗ったロリス・カピロッシとアレックス・バロスのウエスト・ホンダ・ポンスの両ライダーと、フォルトゥナ・ホンダ・グレシーニから最高峰デビューした加藤大治郎は、度々表彰台に食い込む活躍をしました(バロスは第7戦ダッチTT2位と第8戦イギリスGP3位、カピロッシは第2戦南アフリカ3位と第13戦パシフィックGP3位、そして大治郎は第3戦スペインGP2位をそれぞれ獲得しています)。
大治郎が輝きを放った、2002年型NSR500の走りを鈴鹿サーキットで見よう!
加藤大治郎が第10戦チェコGPから、そしてバロスが第13戦パシフィックGP(ツインリンクもてぎ)からそれぞれRC211Vにスイッチ。そのままふたりがNSR500で参戦していたらどうなったか・・・は誰にもわかりませんが、ともあれこの年はNSR500の歴史ではじめて未勝利のシーズンとなりました。やはり、最終進化型NSR500のポテンシャルをもってしても、4ストローク990ccのMotoGPマシンの壁は厚かった・・・といえるでしょう。
2001年にGP250クラスの年間最多勝記録に並ぶ11勝を記録し、初の世界タイトルを獲得した加藤大治郎が、最高峰ルーキーイヤーで輝きをみせてくれたときのマシン、2002年型NSR500も11月18(土)/19日(日)に鈴鹿サーキットで開催される「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」の"Honda WGPの栄光"に登場します! その走りとサウンドに期待しましょう!