表向きは優秀な会計コンサルタント。裏の素顔は凄腕の殺し屋。
幼少時から重度の高機能自閉症であった少年が高度な暗殺技術を身につけ、裏社会の悪党たちを顧客に暗躍するようになった理由とは?

高機能自閉症を克服して超人的な能力を身につけた男の話

主人公は超人的な計算能力と集中力を持つ会計士。常人なら数週間もかかってしまうであろう帳簿のチェックをわずか一晩でこなしてしまう。
彼はその能力を買われて、世界中の悪党の会計監査を依頼され、莫大な年収をもらっている。

しかし、裏の会計士と呼ぶべきその仕事のノウハウを彼に叩き込んだ老人が、秘密漏洩を恐れたギャングによって惨殺されているように、犯罪組織の仕事全体を把握してしまう仕事をするのは暗殺されるリスクが高いはず。しかし、彼はいまだに生き延びており、次から次へと新しい仕事の依頼を受けていく。

その秘密は、彼が持つもう一つの特殊能力にあった。
彼は超一流のスナイパー(狙撃手)であり、格闘術においても近距離の銃の扱いにおいても徹底的に訓練されたプロフェッショナルだったのだ。さらに常に暗殺リスクに備えた用心深い生活をしており、仮に彼の命を狙おうとする者がいても、撃退する能力があったからこそ、世界中の犯罪組織をクライアントにするというリスクの高い職業を全うすることが可能だったのである。

そして、彼にはもう一つ秘密があった。
彼は幼少時から高機能自閉症であり、他人とのコミュニケーションが困難だったのである。

高機能自閉症とは、3歳位までに現れ、1他人との社会的関係の形成の困難さ、2言葉の発達の遅れ、3興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害である自閉症のうち、知的発達の遅れを伴わないものをいう。
また、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される。

彼は人の目を見られない、他人とコミュニケーションを取ることが苦手、一度手がけた作業が未完のままにされると過度のストレスを受けてしまうなどの障害があるが、反面 高度な計算能力や集中力を持つ。その計算能力や集中力を生かして会計士になるわけであるが、自閉症であるがゆえに他人から迫害されることを恐れた彼の父親は、彼に自衛手段として格闘技や銃器の扱い方を叩き込んだ。
その結果、極端なまでに特殊な能力を身につけた、裏社会の会計士が誕生したのだった。

奇妙な因果の中で生き延びようとする一人の男の話

本作は、犯罪組織の資金洗浄(マネーロンダリング)や、帳簿の管理などを行う会計監査と、常人離れした暗殺技術を併せ持つプロの話であり、アクション映画だ。その意味で、まるでゴルゴ13のような話であるのだが、主人公が自閉症を患っているという設定が、スパイスであるというより非常に重要なストーリーの根幹になっていることが新しい。

予告などでは、表向きは会計士、裏は暗殺者、というような触れ込みだったが、実際には違う。彼は会計士であり、たまたま裏社会に生きる顧客が多い、というだけで、彼や彼の大事な人の命を狙ったり、彼を裏切ることで仕事の完遂を妨げられたりしたときにだけ、報復のため暴力のプロの顔を出す。金をもらって誰かを殺す、という仕事はしていないのだ。

主人公には二人の師がいる。それは自閉症であることで他人からいわれない迫害を受けることを恐れて、彼を暴力のプロに仕上げた父親と、彼に裏の会計士として生きるためのノウハウを授けるも、犯罪組織によって虐殺された老人の二人だ。
彼はこの二人への強い思慕と感謝を持って生きている。コミュニケーションをうまく取れないからといって、他人を思いやったり愛したりする気持ちがないわけではないのである。

社会生活を送るにはハンディとなりやすい症状を持ちながらも、彼を理解し、愛し、支援しようとする想いに支えられて、特殊なプロとして生計を立てることができるようになった一人の少年が、そのことを忘れずに生きている。
本作は、単に裏社会で生きる暗殺者の話ではなく、ハンディを克服して強く生きると同時に、自分を支えてくれた誰かに尽くすことを忘れない、そんな奇妙な因果の中で生き延びようとする一人の男の、新しいヒーロー誕生を描いたユニークな作品なのである。

その意味で、続編が企画されていても不思議はない。本作は本作で完結しているが、新たなストーリーで制作されてもそれはそれでアリだ。

画像: ブルーレイ&DVD『ザ・コンサルタント』トレーラー 5月17日リリース www.youtube.com

ブルーレイ&DVD『ザ・コンサルタント』トレーラー 5月17日リリース

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