1分1秒争うレース。急ぎたい気持ちは山々ですが、気持ちが早まって悪気もなくついつい・・みたいなところからルールを破ってしまうと、スポーツの世界には必ず厳し〜いお仕置きが待っています。本番中の“ペナルティ”はかなり痛いですよね・・。ここでひとつ疑問。
鈴鹿8耐レースでは、どんなことをしてしまうと“ペナルティ”が課せられるの?
“ペナルティ”って言葉を聞いただけでドキッとしますよね。恐ろしいよー!こわいこわい。
ということでさっそく聞いてみましょう!教えて、8耐マスター 宮﨑さ〜ん!
基本的にフツーのロードレースと同じようなペナルティが適用されます
まぁ鈴鹿8耐だからといって、特別なペナルティ・・・というのはちょっと思いつかないですね。正規のスタートよりも早く飛び出してしまうフライングスタート、ラップタイムを削る結果となるショートカット、ピットロードの速度違反(60km/h)オーバー、各種フラッグの無視・・・これらの違反に対してペナルティーが科されるのは、通常のロードレースと一緒です。
珍しい違反と言えば・・・記憶に新しいのは2007年大会で、ポールポジションのチームHRCの岡田忠之が、8耐初のフライングスタートをして30秒のピットストップペナルティを受けてしまうことがありました。
ペナルティの内容としては、「ストップ&ゴー」「30秒加算」がポピュラー?ですね。前者は違反と判断され次第その対象にピットインと規定時間の待機を課すので、結果ラップタイムを大幅に損することになります。後者はストップ&ゴーができない状況(レース終了間近とか)の場合に科されることになります。そのほかレッカー車に回収された結果、ショートカットをしてチームが利益を得たと判断された場合に、「1周減算」というペナルティを受けることもあったりします。
失格!というペナルティも当然?あります
替え玉が走ったり、ライバルを暴力で排除したり・・・とか、犯罪?レベルの違反をした場合は即座に失格でしょうが、鈴鹿8耐決勝に出場するようなライダーたちはみなさん一流で、日頃からロードレースの厳しいルールを把握してますので、そういうバカバカしい前提の違反で失格になることはないですね(苦笑)。
下の写真のキャプションで説明しているとおり、ルールの解釈の違いから失格になったケースも過去にはありました。その裁定に対する抗議はすべてのチームが持つ正当な権利ですけど、結局は審査委員会の判定がすべて、というのはあらゆるモータースポーツと一緒です。
最近では、2015年大会で優勝したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが、セーフティカー活動中の追い越しという理由から、30秒のゴー&ストップペナルティを受けたのが話題になりましたね。ペナルティを受けながらも、ライバルを圧倒する勝利・・・6回のセーフティカーが入る荒れた展開にもかかわらず、19年ぶりの優勝をヤマハにもたらしました。
当たり前ですがペナルティは、受けないに越したことはありません。すべてのチームがペナルティを受けることなく、悔いのない決勝レースをしてほしいですね。