マックイーンがドイツ軍から奪ったのは、英車のトライアンフ・・・?
映画好きでモーターサイクル好きの方なら、「大脱走」は一度ならずとも観たことがあるはずです。1963年公開の同作は、戦闘シーンのない戦争映画という異色の構成ながら、世界的に大ヒットした名画です。
ネタバレにならない程度に「超乱暴」にあらすじを記すと、第二次世界大戦中、ドイツ軍に捕まった連合国の捕虜たちが、捕虜収容所から脱出を試みる物語です・・・どうですかロレンス読者のみなさん? 超乱暴なあらすじの記述でしょ?(笑)。
そんなシンプルなストーリーですが、連合国の捕虜たちの創意工夫の面白さ、そして上手く脱走できるか・・・という物語にハラハラしっぱなしの172分で、飽きさせることなく観衆をスクリーンに釘付けにする映画なのです。
劇中でS.マックイーンは、主人公格のバージル・ヒルツを演じています。このヒルツ、俳優という立場を離れたプライベートのマックイーン同様に、モーターサイクル・ライディングの名手という設定でして、ドイツの軍用車を奪って国境からスイスへの脱出を試みる・・・というのが、作中のクライマックスのひとつになっています。
当初、歴史考証を遵守してドイツ車を撮影に使う予定でしたが、国境の柵をジャンプで飛び越えるには性能不足・・・という理由から、作中では英国車のトライアンフ(4ストローク並列2気筒OHV)を使っています。このジャンプのスタントには、モトクロスで活躍したニュージーランドの英雄ティム・ギブスと、アメリカのレースシーンで活躍したバド・イーキンスが用意されましたが、実際に作中でジャンプしたのはバドさんの方でした。
・・・と、まめ知識はさておき、CM動画をお楽しみください!

ドイツ兵の軍用車を奪って、逃走するバージル・ヒルツ・・・あれ、これはドイツ車でもなく、トライアンフ2気筒でもないですね。まぁこれは後年に作られたCMだし、真珠湾攻撃を描いた映画「トラトラトラ」も、零戦の代わりにT-6 テキサンを使ってましたから、細けぇことはいいんだよ! 精神?で無視しましょう?
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必死こいて逃げるヒルツ。後ろからは、ドイツ兵が追いかけてきます・・・。
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燃料タンクのフィラーキャップを外し、そして車体をゆすってガソリンの残量を確認したら・・・「やべぇ、ガス欠じゃん」という表情をするヒルツ。ここで万事休すか?
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ドイツ兵が超迫ります! これぞ絶体絶命!!!!!!
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でも、都合よく(CMですから⁉︎)、小屋の中に給油機があるんですよね〜(笑)。
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CMの展開は、動画でご確認していただくとして、本編同様にヒルツの行く手を、ドイツ国境の柵が阻みます。永世中立国のスイスに逃げることができれば、脱出成功なのですが・・・。
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そこでマックイーン・・・もといヒルツは、鉄条網を張り巡らせた柵を、ジャンプで飛び越えることを試みます。はたしてこの試みは、成功するのでしょうか?
www.youtube.comこのCMの結末と、「大脱走」本作の結末がどう異なるのかはここでは書きませんが、このCMを見て「いい燃料を入れることは大事だな・・・」と思ったことだけ記しておきます。え、広告代理店の思うツボですって⁉︎
ともあれ、このCMを楽しんだ方は、ぜひ本編の「大脱走」もご鑑賞ください!
6: Shell: Steve McQueen
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