「サイバーナビ」ってナニ、それおいしいの?
という人のために…ちょっとおさらい
今回試乗したのは、サイバーナビの車種専用10V型モデル。
ステップワゴン専用のAVIC-CE900ST-Mだ。

型番末尾の「M」はMAユニット付きモデルを意味する。車内を撮影するフロアカメラユニットや、3年間通信料無料の通信モジュールも付いていて、サイバーナビの美味しいところをフルに味わえるモデルだ。
パイオニアは1990年に世界初のGPSカーナビを発売したメーカー。そのフラッグシップである歴代サイバーナビは、世界初、日本初の技術のオンパレードだ。
初代サイバーナビは1997年に発売。世界初のDVDナビだった。2001年モデルは日本初のHDDナビに進化。今ではメモリーナビが主流だけど、地図データのメディアはCD→DVD→HDDと大容量化してきた。そのうち2つの“初”をサイバーナビが押さえているわけだ。
2009年モデルはスマートループを初搭載。サイバーナビを搭載したクルマの走行データを集めて、日本全国のリアルタイムの道路状況から、目的地までの最適ルートを案内するという画期的な仕組みだ。
2011年モデルでは、カメラ映像に地図情報を重ねて表示するVRスカウターモードを初搭載と、常に理想のカーナビを追い求め、先進技術を先取りしてきたサイバーナビ。その真価は、カーナビとしての完成度にある。
たとえば、自車位置の精度。スマホのナビアプリを使っていて、画面の現在地と、今自分がいる場所がズレている…なんてことあるよね? ビル街など、GPSをうまく受信できない場所では正確な位置を表示できないことがある。
実は、初期のカーナビも同じ問題をかかえていた。車速センサーと3Dジャイロセンサーで自車位置を計算する技術、建物に反射したGPS信号を補正する技術など、様々な技術を開発して、カーナビ界随一と讃えられる自車位置精度を手に入れたのだ。そして最新の2016年モデルでは、自車位置を計算する専用CHIPを搭載。その精度にさらに磨きをかけている。
ちなみに3Dジャイロセンサーは今では多くのカーナビ、スマートフォンに搭載されているが、搭載されていればOK!というわけじゃない。そのデータをどう活かすか?というチューニング次第で、精度に差が出るのだ。
サイバーナビは到着予想時間の計算方法も実に芸が細かい。
右折や信号など、通過に時間がかかるポイントがルート上にいくつあるか? 道幅が広くてスイスイ走れるか、狭くて慎重に運転しなければいけないか? といった要素まで緻密に計算するアルゴリズムがあって、より早く着くルートを探してくれる。実にマニアックだ。
高音質パーツの採用に加え、車内の音響特性を専用マイク(別売)で計測してタイムアライメントを調整するなど、AV機能もハイエンドだ。
サイバーナビのスゴさを物語るトピックはまだまだたくさんあるのだが、このくらいにして本題に入ろう
今乗ってる愛車にも、先進のドライブサポート機能を追加できる!
交通事故のない社会を目指して、車両メーカー間の開発競争が激化している。一部の高級車だけでなく、軽自動車でも緊急ブレーキなどの安全機能をチョイスできるようになっているし、自動運転も実用化に向け公道でのテストが進んでいる。
安全機能が付いたクルマが増えれば増えるほど、ちょっとした不注意が原因の交通事故は減少していく。こうした流れの中で、安全機能が付いていないクルマでも、安全運転をサポートできる方法はないか?と考えられたのが、サイバーナビのマルチドライブアシストユニット(以下、MAユニット)なのだ。
運転中、事故に遭遇した時、そして駐車中と、24時間ドライバーと愛車をリスクから守ってくれる。まさにマルチな機能だ。
まず、運転中。
画面を「ARスカウタービュー」にすると、先行車を見つけるたびにターゲットスコープが出現。推定車間距離(m表示とターゲットスコープの大きさ)と、車間時間(ターゲットスコープの色の変化)を教えてくれる。カメラ映像を解析して、車間距離を計算しているわけだ。

ターゲットスコープの円が小さく、円の色が青ならば、推定車間距離、推定車間時間ともに十分ということ。

先行車に近づくと、ターゲットスコープの円が大きくなり、黄色に変化する。さらに接近すると、画面に「前方注意」の表示と、「ピピピピ!」音で警告する。

速度域が上がる首都高速では、しっかり車間を空けないと青い表示をキープできない。高速道路には時々車間距離を確認する表示版があるが、サイバーナビなら常時、車間を意識して運転するようになる。

一般道では同じ26mで青い表示だったが、スピードが出ている高速道路では黄色表示になる。
車両メーカー純正のシステムでは、左右一対のステレオカメラや、カメラとレーダーセンサーなどとの併用が多いが、サイバーナビはフロントカメラ1つで実用的な精度を確保しているのもポイント。メーカー純正と違って、いろんな車種に取付けられる市販ナビとしては、取付けやすさも重要だ。あえて、難易度の高い単眼カメラに挑戦し、多くの車種への対応を果たしたというわけ。
推定車間時間という考え方も面白い。速度が遅ければ、車間距離が短くても追突せずに止まることができる。でも、速度が速ければ…。そう、カメラ映像から先行車との速度差を判定して、今の速度ではぶつかってしまうという状況になると、ターゲットスコープが黄色くなって警告してくれるのだ。
さらに先行車に近づくと、「前方注意!」の表示と警告音が出る。車両メーカーの予防安全のように、自動で緊急ブレーキをかけることはないが、緊急ブレーキをかけるような状況にならないように、常時見張ってくれるのは心強い。
また、同じカメラ映像処理によって、「誤発進警告」「レーンキープサポート」「横断歩道予告検知表示」といった安全サポート機能も実現している。

カメラ映像から車線を認識している。通常は、車線に青い帯が重なる表示。

車線をまたぐと、黄色い帯に変化。「ビッビッビッビッビッビッ!」という警告音も出る。

前方の赤信号を認識。急ブレーキが多いヒヤリハット地点では、前のクルマにつられて右折すると効果音を出して注意を促す「右折時つられ発進検知」機能も搭載。

前のクルマがまだ動いていないのに、自分のクルマが先に発進すると、大きな警告表示と「ピピピピ!」という警告音で教えてくれる。

ラジオやCDなどのAV画面にしていても、裏でMAユニットはしっかり働いていて、警告を出してくれる。

路面のひし形ペイントを認識して、標識イラストと「ボンボ~ン!」という警告音で、この先に横断歩道があることを知らせてくれる。雨の日や夜間などペイントがよく見えない時も頼りになる。
それでも事故を起こしてしまった時は…。
フロントカメラは、車載スペックの高画質ドライブレコーダーでもある。事故の衝撃を感知して、その前後最大30秒のシーンを自動的に録画してくれるのだ。さらに、事故の衝撃から深刻な事故だと判断すると、日時、位置情報と静止画を指定のアドレスにメール送信する機能もある。

1280×720pまで対応する高画質フロントカメラ。ミラーの陰に収まるコンパクトサイズだ。夜間でも先行車のナンバープレートがしっかり映るようにチューニングされている。
自宅の駐車場、出先の駐車場に駐めている時、車上狙いなどの被害にあうこともある。
衝撃や音、ドアの開きなどを検知すると、MAユニットが自動的に起動して、動画と静止画を撮影する。この時も、日時、位置情報、検知センサーの情報に静止画を添付してメールしてくれる。車内を撮影するフロアカメラユニットを装着すると、車室内外動画と静止画を同時に撮影。何が起こったのか?検証することができる。

車外の様子を記録するフロントカメラに加え、車内を撮影するフロアカメラユニットも用意。アクシデントがあった時に、車内外の状況を同時に記録してくれる。赤外線LEDを備えているので、夜間の車内もしっかり映る。

車種専用モデルのAVIC-CE900ST-Mは、フロアカメラユニットも同梱。操作パネルの上にすっきり設置。リアガラスやサンバイザーに取り付けるブラケットも用意されている。

2つのカメラの映像を自動で合成。駐車中の車上荒らしや、運転中の事故の状況を記録する。

各種センサーが衝撃などを検知して自動撮影すると、データ通信モジュールを使ってその状況をメールで自動送信。トラブルが起きたことを知らせてくれる。AVIC-CE900ST-Mには、3年間通信料無料のデータ通信モジュールが付属している。
新型車に買い替えなくても、危険なシーンを予防する安全機能を追加できることに加え、走行中・駐車中のリスクをフルサポートするサイバーナビ。カーナビができる領域を拡げたエポックメイキングなモデルだ。
