ハーレーダビッドソンが本社を構えるウィスコンシン州ミルウォーキー。それを名前の由来に持つ新型エンジン「Milwaukee Eight」を搭載した2017年モデルたちが走りはじめました。
ところで実際のハナシ、新しいエンジンって良いの? 悪いの? どっちなの!?

ミルウォーキー エイトって、結局どうなの?

画像: 排気量は107キュービックインチ、1745ccです。ちょっとした自動車以上の排気量ですね。ちなみにプレミアムモデルのCVOシリーズには、さらにデカい排気量1868cc(114キュービックインチ)のエンジンが積まれています。 ザ・アメリカ!って感じがいいですね。個人的には大好きです

排気量は107キュービックインチ、1745ccです。ちょっとした自動車以上の排気量ですね。ちなみにプレミアムモデルのCVOシリーズには、さらにデカい排気量1868cc(114キュービックインチ)のエンジンが積まれています。 ザ・アメリカ!って感じがいいですね。個人的には大好きです

ハーレーダビッドソンにとって、ビッグツインエンジンのリニューアルっていうのは歴史そのものといっても言い過ぎじゃありません。そして、ツインカム88エンジンの発表から実に18年の時を経て発表された新型エンジンが「ミルウォーキー エイト」。結局、その新しいエンジンがどんなフィーリングなのか、皆さんも気になることだと思います。だからちょっとエンジンにフォーカスして、感じたことを直球で書いてみますね。

ミルウォーキー エイトは、メカニズムとして何が変わったのか?

名前のミルウォーキーっていうのは、ハーレーダビッドソンの本社があるウィスコンシン州ミルウォーキーのこと。エイトっていうのは『8』。この数字は、いままでエンジンのバルブが一気筒につき2バルブだったんですけど、これが一気筒につき4つのバルブになったことを表しています。ハーレーはV型2気筒だから合計8バルブ。だからこその「エイト」っていうわけです。
そのおかげで吸排気流量は、従来比で50%もアップしています。

このほかにもカムが、これまでのツインカムからシングルカムへ変更されているのもビッグニュースでした。2世代前のエンジンで、名機と名高いエボリューションエンジンがシングルカムでしたよね。そのエボと同じに戻ったということになります。
でもこれは過去の名機を追いかけたわけじゃなくて、機械としての構造をシンプルにして、信頼性を高めるのが目的です。

いつの時代もユーザーの声に応えるのがハーレーダビッドソンの信条です

そのほかにもクラッチが軽くなったり、アンチバックラッシュギアという独特の発想のギアを作り出してメカノイズを抑えたり、ユーザーたちの「乗っていると熱い!」という要望に応えるため、排気システムを見直したりしています。
21世紀のエンジンとして、正しく進化しているということですね!

画像: いつの時代もユーザーの声に応えるのがハーレーダビッドソンの信条です

重要なのは「ハーレーとして」どうなのか?

でもハーレーに憧れる人や、ハーレーを愛する人々にとって大事なことは、そこじゃないですよね?つまり「鼓動」「サウンド」「 路面を蹴飛ばす力強さ」はどうなった!? ってことだと思ってます。この3つのバランスこそ、ハーレーの味わいの核心ですからね

独特の鼓動『3拍子』はどうなった?

ミルウォーキー エイトは発電機やオイルポンプの高性能化によってアイドリングが850回転まで下げられています。でもこれって850回転でずっと安定するっていうよりも、850をアンダーに950回転くらいまでを行ったり来たりしている感じで、独特のバラつき感が感じられました。
そもそも、よく言われるタタタッ、タタタッという3拍子リズムは、個人的にはショベルヘッドエンジン(1966~1984年)の印象だと思っています。その前のパンヘッドエンジンなんて、けっこうアイドリング速いですからね。あ、エボリューションエンジンにもショベルに近いフィーリングがあります。
じゃあ、それらと同じか? と言われると、同じではありません。
でも、似た部分を感じるんです。ハーレーのDNAを持った。新時代の3拍子として捉えると、これがなかなかイイ感じなのです。

ちなみに新型エンジンは「振動を低減した」とありますけど、体感的には鼓動感も充分に手応えアリでした。エンジンの振動っていうのは大きすぎると手が痺れたり、長い距離を走っていると疲れます。逆に振動が小さいと「スムーズすぎて味が無い」と言われます。
そのあたりのバランス感として、新型はかなりイイ味に仕上げられています。お見事!

音に酔う、という、ハーレーの楽しみかた

鼓動感に加えて重要なのは、やっぱり排気サウンドでしょう。空冷OHVのビッグツインだけが持つ独特の世界。これも良くなっています。従来モデルよりも排気音が大きくなって、独特のバサつきを含んだVツインサウンドと、身体に感じる鼓動感がミックスされて、ミルウォーキー エイトは、確かなエンジンの存在をライダーに伝えてくるんです。
エンジンの中でガソリンが爆発するのを感じる、なんて本来は無理なはずなんですけど、そういうふうに感じることができます。音質は若干ですけど、エボリューション時代に近いように思えました。ツインプラグ化されたのも効いているんでしょうね。個人的な感覚ですけど、歯切れの良さっていう部分でショベルよりもエボ的だったんです。
排気音は大きくなってますけど、乾いた低音が心地よい音質。ウルサイなんて感じません。マフラー交換の必要も感じないくらい、満足できます。

静かな田舎道をゆったり流していたら、これは快感だろうナァ……。

走りは? パワーは? 最後はやっぱりソレが大事!

鼓動とサウンドが完璧でも、エンジンが機械としてダメだったら台無しですよね。ツーリングでの高速道路のロングクルージングでの余裕、街中の信号待ちからのダッシュ。気持ちいいワインディングロードを駆け抜ける時の加速感。これは最初に言っておきますけど、もうカンペキです。

ミルウォーキーエイトは、ハイパフォーマンスを求めて1999年に生み出されたツインカム88、その後のツインカム96エンジンの高性能感をさらに安定&進化させたうえに、シングルカム化でシンプルになった大排気量ツインのエンジンが荒っぽく加速するイメージですね。もちろんインジェクションで制御も行き届いていますから、低速時におっかなびっくりになるギクシャク感はありません。
だけど、アクセルをスパッと開けると上半身がグッと後ろに引っ張られる、ハーレーらしい加速感はツインカムエンジン以上。どちらかにといえばエボリューションエンジンが現代的に生まれ変わったような感覚です。エボだと高速道路のクルージングみたいなシチュエーションだと、すこし余裕がなくなる感がありますけどミルウォーキー エイトならば余裕たっぷり。100km/hなんて快適そのものです。この余裕っぷりはツインカム時代に培われた技術のおかげなんでしょうね。

ちなみにハーレーのビッグツインは「低速トルクの塊」なんて表現されます。ミルウォーキーエイトもその通りです。でも違うのは、その上にもう一段、余裕の世界が広がっているところだと思います。アクセルを開けて加速すること、そのものにワクワクできる。そういうフィーリングに仕上げられているんです。楽しいですよ、コレは!

長い歴史の中で育まれた、ひとつの結論がミルウォーキー エイト!

ぶっちゃけて言います。振動とか味わいならショベルヘッドは良いエンジンです。でも古いエンジンですし、故障もけっこう多いという弱点があります。スピードが80km/hまででいいなら、エボリューションは最高の楽しさを味あわせてくれます。高速道路での滑るような落ち着きある快適性ならツインカムだって負けていません。
でも、それらが全部欲しい!と言うならミルウォーキー エイト一択でしょう。

そもそも、これまでのエンジンに比べてどう?と問われた時に、新しいビッグツインには「悪いところ」が無いんです。過去の名機たちには突出した魅力があるのは認めます。だから、それらもやっぱり魅力的な「ハーレー」なので、現オーナーは愛車を大事にするのも良いことだと思います。実際、ボクもそうですし。

でも、これから憧れのハーレーデビュー!とか、もっと安心してガンガン走りたい! と思うならば一度ミルウォーキー エイトは味わってみてほしいと素直に思います。きっと、長い時間の中で蓄積された「歴史」を体感できると思うんです。

まずはツーリングファミリーから搭載されたミルウォーキー エイトはハーレーダビッドソンの看板ファミリー「ツーリング ファミリー」をメインにCVO、三輪のフリーウィーラーに搭載されています。試乗車もっ全国の正規ディーラーで続々スタンバイ中!

最新のハーレーにしかない快感フィーリング、みなさんも是非いちど体感してみてくださいね!

画像: HARLEY-DAVIDSON JAPAN 近所のミルウォーキーエイト搭載の試乗車が探せます! www.harley-davidson.com

HARLEY-DAVIDSON JAPAN
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