来期はスズキで走るイアンノーネが、最高の置き土産?を送りしました
ウォームアップ走行でも1番手だったアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)は、ドライコンディションの決勝レースでも巧みなスタートでポールポジションからホールショットを獲得。10周目に一旦2位に退きますが、21周目に再び首位に浮上すると、その位置をゴールまで守り続けることに成功しました。この成果はドゥカティにとって、2010年の第15戦オーストラリアGPで、ケーシー・ストーナー以来のMotoGPでの勝利となりました。
さらに2番手には、イアンノーネの僚友のアンドレア・ドビツィオーソが飛び込み、ドゥカティとしては2007年第16戦オーストラリアGP以来となる1-2フィニッシュを達成。ちなみにその時は、ストーナーが優勝し、2位はロリス・カピロッシでしたね・・・(遠い目)。
イアンノーネは、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)の加入により、ドゥカティ・ファクトリーのシートを失うことになり、来期はスズキファクトリーで戦うことが決まりました。でも、ノーポイントのレースの多い荒さは否めないものの、速さでは残留するドビツィオーゾよりも光るイアンノーネを放出するのは、ドゥカティ・ファクトリーとしては良い選択だったのですかね? もっともその答えは、来年までわかりませんけど・・・。
負傷したマルケスにとっては、満足出来るリザルトかも?
3位は4戦ぶりに表彰台に立ったロレンソ。予選2位だったバレンティーノ・ロッシは4位と、ヤマハ・ファクトリーがドゥカティに完敗の結果でした。5位には左肩脱臼の怪我を負ったマルク・マルケス(ホンダ)が入り、手負いのポイントリーダーとしてはタイトル争い相手のロレンソ&ロッシの直後にゴールしたことは、まずまずの結果だったと言えるでしょう。
あまりバトルのない淡々とした展開で、まぁ退屈なレースだったと思う人も多いでしょうね。でも、ドゥカティの歴史的勝利、そしてチャンピオンシップの行方を考えると、見所の多いレースでもありました。この結果、ランキング首位のマルケスに対し、2位ロレンソは43ポイント差、3位ロッシは57ポイント差。負傷というピンチを抱えながらも、マルケスは十分なリードをキープして第10戦を終えることになりました。
次戦チェコGPは、ブルノ・サーキットで19日に開幕し、21日に決勝レースが行われます。失敗作?ともパドック雀たちがささやく逆回転クランクのRC213Vに乗るマルケスが、脱臼の影響なくランキングリーダーらしい快走を見せるのか? それともロレンソ&ロッシのヤマハ勢がマルケスを脅かす走りを披露するのか? 楽しみにしましょう!