「ミスターバイク」誌を中心にバイク漫画を描き続けた広井てつお氏。2008年病により逝去したが、未だその作品は数多くのファンに愛され続けている。そんな、氏には珍しく四輪ドキュメンタリーものとして描かれた「マツダのロータリー・エンジン開発物語」から、ロータリーの開発に賭けた男たちの戦いを紹介したいと思います。
絶望の町『広島』
敗戦によって、夢を絶たれた山本は全てに絶望を感じていた。しかし、絶望の中でも生きるためには働かなくてはならない。母親の口利きで広島の復興の象徴である東洋工業に就職する事になる。
夢を絶たれた上に、希望とは違う部署に配属され、絶望に絶望を重ねていく山本。
3輪トラックの組み立て係という仕事は優秀な山本にとって、本気になれないつまらない仕事だった。しかし、そんなつまらない仕事にも大きな意味があったのです。
自分が無意味だと思っていた仕事が、広島復興に大きく貢献している。自分の仕事の意味を知った山本は、ここから一気に立ち直り、高度経済成長に突入していく日本の流れに東洋工業を乗せていく存在となっていくのです。
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