1990〜2000年代のスバル車、とくにレガシィを知る人は「スバルのスポーティグレードと言えばビル足」と思う人が多いかも知れません。実際、BRZのマイナーチェンジとほぼ同時期に発表されたレヴォーグ STI Sportにはビルシュタインの足まわりが組み込まれています。ところが、今秋発売予定のBRZの最上級グレード “GT” にはザックスのダンパーが採用されているのです。

画像: ザックスのダンパーを標準装備されるスバル BRZ GT(写真はプロトタイプ)。

ザックスのダンパーを標準装備されるスバル BRZ GT(写真はプロトタイプ)。

ちなみに、ザックス(SACHS)とはブランド名で、手がけているのはドイツの大手サプライヤーのZFです。全製品がドイツ製ではなく、韓国などにある工場でも製品の製造を行っています。

画像: ザックスのダンパーが組み込まれたBRZの足まわり。

ザックスのダンパーが組み込まれたBRZの足まわり。

で、本題のなぜBRZの最上級グレード “GT” にザックスのダンパーが使われることになったのか? この理由はズバリ、相性が良かったから。1200kg半ばという軽めのBRZの車両重量に対して、乗り心地、コントロール性などのバランスが最も良かったのはザックスのダンパーだったそうです。ビルシュタインのものはBRZに採用する予定はありませんでしたが、開発者いわく「仮に採用したとしても乗り心地は硬めでバンピーになるなど、あまり良い結果は得られなかったと思います」とのこと。

実はここ数年、ザックスのショックアブソーバを採用する国産メーカーが増えています。日産がデュアリスなどに採用したのを皮切りに、最近ではホンダやレクサスでも使われています。今、国産メーカーの間でザックスの足回り用パーツは人気、評価ともに高いアイテムになっているのです。

画像: トヨタ86の場合、ザックスの足まわりは全グレードにオプション設定されています。

トヨタ86の場合、ザックスの足まわりは全グレードにオプション設定されています。

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