容疑者が最初に好きだったのは橋本愛
先日起きてしまったアイドル活動をしていた女子大生刺傷事件は本当に痛ましい事件だ。
その後容疑者の男が過去に橋本愛の大ファンであることがわかった。しかしそのファンを辞めた理由がなんとも言えない。橋本愛がロマンポルノにはまっていた時期があるというニュースを見たことで嫌になったということらしい。
ストーカーを正当化する純愛というエゴイズム
以前にもこのコラムで書いたが「純愛」というものは往々にして男のエゴイズムだ。「自分がこんなに愛しているのだから相手にも純潔を求めたい。それが当然だ。」ぐらいの思考になっている男性がこの世界にはたくさん存在する。そして片思いであればあるほど,自分の脳内の掟で支配されていく。何よりもそれを正当化しやすいのは,女性の純潔性は社会的規範としても支持されているからに他ならない。しかし,こうした事件や殺人まではいかなくても多数のDVを生み出しているこの価値観から本当に脱却するべき時が来ているのではないだろうか。
女性の方がエロイことを白日のもとに
何よりも女性が性的好奇心旺盛で官能的な存在であるということを社会的に当たり前にすることの方が,男性と女性の対等なコミュニケーションとしての健全なSEXを増やし,少子化を防ぐ意味でも貢献できることが大きいと思う。女性が純潔で性的好奇心が無い存在に押し殺すことは今の時代むしろ女性を苦しめることにつながるだろう。
それにしても橋本愛は素敵だ。彼女がはまっていたロマンポルノは全盛期の70年代ものらしい。名監督を多数輩出し,アダルトビデオと違い,映画作品として様々な実験的挑戦もされてきたロマンポルノに注目する彼女の女優としての高い可能性を感じずにはいられない。二階堂ふみや黒木華など可愛いアイドルではなく,雰囲気と官能さを漂わせる若手女優が増えてきたことはとても喜ばしいことだろう。一方で可愛さと純情を全面に出して握手という肉体的接触も含めた疑似恋愛に持ち込んで金を注がせる手法の危うさは続いているということを我々は認識しなければいけない。