僕はいま、泣いている。プリンスがこの世を去ってしまったからだ。
まだ57歳。全盛期の頃のエロスと猥雑さは薄まったものの、円熟したテクニックと、ジャジーでアダルトなムードがそれらをカバーし、ライブパフォーマンスの健在もあって、まだまだこれからいくらでも傑作を生み出せる、伝説でありながら現役のアーティストだった。
僕は18歳の時に初めて彼の曲を聴き、衝撃を受けて以来、プリンスの信者として生きてきた。
新しい音楽を受け入れられないということはもちろんまったくはないが、僕の体の中に流れる音楽とは、ジェームズ・ブラウンとプリンスであり、プリンスとジェームズ・ブラウンなのだった。
彼が来日したコンサートには二回いっているが、もう二度と日本に来てくれないと思うと、あのパフォーマンスを見せてくれないのかと思うと、肩を落とさずにいられない・・。
プリンスは2016年4月21日、ミネアポリスの自宅で亡くなっているところを発見されたという。数日前から体調不良でコンサートをキャンセルするなど、心配なニュースが伝えられていたが、まさかこんなあっけなく逝ってしまうとは、思いもしなかった。
When doves cry. いや、今日は僕が泣くときである・・。
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