1985年から2007年までの伝説的企画、特集を一冊に凝縮。この連載では、モーターマガジン社全面協力の元、同社出版誌である【名車の記憶】ホンダスポーツクロニクルより、ホンダの名車の歴史を振り返り、紹介をしていきます!(あぁこ@ロレンス編集部)

CR-X SI VS レビンGT-Z(悪天候という悪条件下でもかなりの数値をマーク!)

1980年代クルマの最高速のテストを行うといえばつくばの谷田部でした。今回は峠で、谷田部でCR-X SIとレビンGT-Zの性能チェックするといった特集です!……が、( ̄◇ ̄;)しかしこの日はテスト条件は 超最悪の悪天候 GT-Zがウェット、CR-Xがヘビーウェットした、そんな中でもCR-Xは驚異的な実力を見せてくれました!!

87年9月に、通称「グランドシビック」が誕生。同時にCR-Xも「サイバー」へと進化する。もっともスポーティなグレード「SI」には、細部に改良を施されたZC型が搭載され、雨中の谷田部テストコースでトップクラスのパフォーマンスを変わらず誇示した。

さて実際の加速フィーリングだが、CR-Xは軽快な加速力を身上としGT-Zは厚いトルクで初期の立ち上がりを得意とする。この2台を乗り比べて、大ざっぱにこんな感じを持った。CR-XのZCはいかにもナチュラル・アスピレーション(自然吸気)のエンジンらしく、右足のアクセルワークに対して正確に反応するのが気持ち良い。2000rpm以下ではややトルクかんが薄いが、それを越えると「カムに乗る」感じで、レッドゾーンが始まる7200rpmまでまったくストレスなく一気に回ってくれる。

画像1: CR-X SI VS レビンGT-Z(悪天候という悪条件下でもかなりの数値をマーク!)

GT-Zの4A-GZEはごく低回転で立ち上がりは鈍いが、ちょっと回転が上がって過給が始まると、とたんにトルクの厚みを増すタイプなので、重めの車重を全く感じさせないところに4A-G+スーパーチャージャーの組み合わせの妙を味わえる。谷田部でのフルテストではGT-Zは0→400mを15.66秒で走り抜けている。これはウェットの状態でのタイムなので、ドライならばさらにタイムアップすることは確実だ。一方、CR-Xのテスト時はさらに条件が悪くて、台風の襲来とかちあったために15.86秒に留まった。しかし滑りやすいウェットコンディションでこれだけのタイムが出たのはやはり前輪過重が大きいFFだからこそだろう。

画像2: CR-X SI VS レビンGT-Z(悪天候という悪条件下でもかなりの数値をマーク!)

最高速は(おそらく両車とも)200km/hをオーバーするが、これが1.6ℓエンジンで達成できるのだから驚きだ。制動力はいずれも4輪ディスクブレーキになって安定性は車両とも向上した。特にCR-Xは、超ショートホイールベースからいくらでもそれが長くなった分と、4輪ディスクになった分で制動安定性は飛躍的に良くなっている。いずれもウエットのテストで本来の性能比較が直接できなかったのが非常に残念だが、お互いに相当の実力の持ち主であることには変わりがない。(MM誌1987年9月号掲載)

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