日曜日(現地時間)カタールで開催されたモトGP開幕戦は、前年度王者のJ.ロレンソ(ヤマハ)が盤石のレース運びで見事勝利しました!
終盤の首位攻防は唸らされる展開。
終盤、ロレンソ先頭、続いてA.ドビツィオーゾ(ドゥカティ)、M.マルケス(ホンダ)、V.ロッシ(ヤマハ)の上位グループが形成され、しばらくこの順番で周回を消費しました。このまま終わったらつまらないな・・・と多くの視聴者は思ったでしょう(笑)。でも、ちゃんとここから駆け引きとバトルが繰り広げられました。
まずマルケスが、一瞬のスキをついてドビツィオーゾをパス。リヤタイヤにハードを選択したロッシは、終盤に勝負をかけるプランかと思わせましたが、次第に先頭との差がジワジワ広がりました。どうもミシュランタイヤのソフトが結構長持ちするみたいで、終盤でもペースが落ち込みませんでした。
圧巻は、残り数周のスパートで、ロレンソがベストタイムを更新させるペースでライバルを突き放すシーンです。誰もがロレンソの優勝を、ここで確認したのでは? 焦点は2位3位の表彰台をゲットするのは誰か? そしてマルケスをドビツィオーゾが抜き返し、2位に浮上。やや遅れ気味だったロッシも表彰台争いに絡みますが、因縁あるマルケスを抜くことはできず、1〜4位はこのままの順位で終わりました。
今年からのフロント17インチ化、共通ECU、久々採用のミシュランタイヤでタイムが昨年とどう変化するのかと思わせましたが、決勝では昨年より大幅なタイムアップをしていました。このあたりは選手の対応能力の素晴らしさ、携わるエンジニアたちの努力に、脱帽するしかありません!
表彰台での、意味深なパフォーマンス。
レース後、ロレンソはクルーの待つピットレーンに戻るとパフォーマンスを披露しました。それは「お口にチャック」のジェスチャーです。彼は表彰台に上がる時もそのポーズを再現しました。フリー走行4ではロッシとのミアミスし、その後ジェスチャーを交えた口論が・・・と事件?がありました。また、ロッシがロレンソより先にヤマハとの契約を2年更新し、その後イタリアのメディアがロレンソのドゥカティ移籍可能性大・・・という報道をしたため、それを巡る両者の皮肉交じりのコメントの応酬がありました。
今年からは、チーム及び選手に、タイトル争いに影響するような無責任な発言やリリース発表を禁ずる・・・というヘンな規則が施行されましたけど、明らかにこれは昨年終盤のロッシ対マルケスの遺恨を意識したものでしょう。これを意識してのロレンソのパフォーマンスだったのか、それとも熱狂的なロッシファンのロレンソに対する表彰台でのブーイングへの挑発なのか・・・? まぁ多分前者ですかね(笑)。
相変わらず、昨年の遺恨がくすぶっている観は否めませんが、レース自体は非常に面白かったので、これからも高レベルなバトルを楽しませていただきたいです。それにしても、今年のロレンソは強そうです! マルケスやロッシ、その他ライバルたちの反撃は!? 次戦アルゼンチンGPは4月1〜3日に開催されます。乞うご期待!
1. Jorge Lorenzo ESP Movistar Yamaha MotoGP (YZR-M1) 42m 28.452s
2. Andrea Dovizioso ITA Ducati Team (Desmosedici GP16) 42m 30.471s
3. Marc Marquez ESP Repsol Honda Team (RC213V) 42m 30.739s
4. Valentino Rossi ITA Movistar Yamaha MotoGP (YZR-M1) 42m 30.839s
5. Dani Pedrosa ESP Repsol Honda Team (RC213V) 42m 42.535s
6. Maverick Viñales ESP Team Suzuki Ecstar (GSX-RR) 42m 43.875s
7. Pol Espargaro ESP Monster Yamaha Tech 3 (YZR-M1) 42m 47.081s
8. Bradley Smith GBR Monster Yamaha Tech 3 (YZR-M1) 42m 47.104s
9. Hector Barbera ESP Avintia Racing (Desmosedici GP14.2) 42m 49.612s
10. Scott Redding GBR Octo Pramac Yakhnich (Desmosedici GP15) 42m 52.887s