人気エントリの「滑るよ、すっごい滑るよ」で紹介されていた清成龍一選手。現在、日本人としてただひとりBSB(ブリティッシュ・スーパーバイク選手権)を闘っているロードレーサーです。
今年で10シーズン目のBSBを走る清成選手。なぜJSBではなくイギリスで走るのか。彼の走りを映像でいつも見ているうちにすっかりファンになってしまった僕は、先月日本に帰国中の清成さんに会いにご自宅に伺わせて頂きました。するとそこにいたのは……
清成選手だけでなく、山田誓己選手、大久保 光選手、高橋 巧選手、浦本修充選手とトップクラスのロードレーサーたちばかりでした。伺ったのは1月だったんですが、自宅近くのオフロードビレッジとモトクロスビレッジでオフロード合宿をしてたんですね。
ちなみに清成さんの自宅ガレージにはオンロードバイクはほとんどなく、モトクロッサーやダートラ、スーパーモタード用バイクばかり。練習はオフロードで行うことが多いそうなんです。
合宿していた各選手のみなさんにも清成選手の印象を伺ったのですが、みなさん口を揃えて「ストイック。そして後輩思い」と言ってました。ちなみにこの写真、記事では結局使わなかったのでこれが初公開(というほどでもないけど)となります。
貴重な時間をいただいて聞かせて頂いたことは、僕が編集しているrider vol.4(リンクは以下)で書かせて頂きました。一部引用します。良かったら続きを本誌で見てくださいね。
……以下 rider vol.4から引用
三上 どうしてロードレースを始めることになったのですか?
清成 子供の頃に、親に乗らされていたんですよ。正直、バイクに乗るのはあまり好きじゃなかった。僕は人と同じ行動をしているのが好きなほうなので、休みは友達とサッカーしたりしたかったんですよね、サッカー大好きなんで。日曜のたびにバーベキューをかねてどこかにいってPWに乗る……そんな週末ばかりでイヤでしたね。
三上 それは意外ですね。でもそのあとスクールに入って、全日本選手権に出るようになりましたね。
清成 SRS(鈴鹿レーシングスクール)に小学校4年生の頃に入れさせられて。自分の意思でレースをやろうと思ってたわけじゃないんです。
三上 そんな清成さんが、なんでBSBに参戦することになったのですか?
清成 加賀山(就臣)さんが出ていたこともあって……当時はマシン開発をかねてレースに出ていたのだけど、マシンの仕様的にBSBがちょうどいいってことでメーカーが選んだんですね。MotoGPが終わって、じゃあそっち行って、って感じ。今は、こんな素晴らしいチャンスが与えられたってことに感謝してます。普通ならJSBに戻っていたところだと思うんですけどね。ワールドスーパーバイクにとても近いレースであることも魅力ですね。ヨーロッパの各チームとの連絡も取りやすいし、ライダーの質も、レースの質も高い。運営側もとてもしっかりしているので、今はBSBしかないって感じです。
三上 映像で見ていると激しいレースだなあと思います。
清成 熱いんですよね。速いライダーが多いので激しいバトルになるからでしょうね。日本だと上位の数人がもの凄く速くて、ほかはだいぶ技量的に離れているってことが多いと思いますが、もうちょっとがんばれば並べる、抜けるってレベルでバトルしているライダーが多いからだと思います。そして、勝てば必ずいいチームに行ける。メーカー系のチームもあるし、大きなスポンサーのついているビッグチームがある。目標がすぐそこに見えていて、チャンスがそこにあるから激しいレースになるんでしょうね。そしてそこに行けば、世界選手権への道が開けている。僕もまだワールドに行くことを諦めていないので、そこを目指して走っています。……以下はrider vol.4にて!
会ってみたら、とても礼儀正しく、それでいて芯が強そう、そしてユーモアもある大変気持ちのいいい方でした。はっきりと物事を言うところにも好感です。まさに日本を代表して闘うサムライだなーと思いました。
2016年のBSBは4月にシルバーストーンで始まります。BSBのオフィシャルサイトをはじめ、レース映像を見られるウエブサイトもあるので、ぜひ清成選手の熱い走りを見て、一緒に応援しましょう! BSB、本当に面白いですよ。
BSBホームページ http://www.britishsuperbike.com
清成龍一ブログ http://kiyonari8.exblog.jp