ハイブリット車HVやEV・PHVやFCVなど、次世代自動車が注目される現代、当たり前のように走っているガソリン自動車。そのガソリン自動車もやはり昔はかなり画期的で、初めて作られた最初の1台が存在します。

それが、カール・ベンツが1886年に開発した ベンツ・パテント・モトールヴァーゲン なのです。

画像1: www.toyota.co.jp

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ガソリン自動車の第1号は、各国でさまざまな説があるが、ベンツが1886年につくった3輪車といわれている。小型で軽量なエンジンを開発していたカール・ベンツは、これを馬車に代わる新しい乗り物に用いることを考えたが、操舵性に問題があったため、はじめ3輪車を設計、ティラー(棒ハンドル)で前輪を操向する方法でこれを解決した。リアアクスルの上におかれたエンジンは水平単気筒、時速15kmの走行が可能で、デフを備えていた。

この、ベンチと馬車と自転車の融合のようなデザインの3輪車。これが当時かなり画期的な乗り物だったみたい(@_@)

ガソリン動力の2ストロークピストンエンジンの開発に1873年に成功した後、当時定置式エンジンとそれらの部品の設計と製造で業績を上げつつあったベンツは自動車の開発に着目した。 ベンツのパテント-モトールヴァーゲンは後部にエンジンを備えた3輪式自動車だった。車両は多くの新機軸が盛り込まれていた。鋼管と木製の板で構成された。鋼鉄製のスポーク車輪とソリッドゴムタイヤはベンツ独自の設計だった。操舵機構はラック・アンド・ピニオン式で前輪にはばねは備えられなかった。車軸懸架と両側のローラーチェーンの後部にはばねが使用されていた。単純なベルト式の1速式変速機が開放式の円盤と駆動円盤の間にあった。
パテント-モトールヴァーゲン ベンツ Nr. 2
最初のモトールヴァーゲンはtremblerコイル式点火器を備えたベンツ954 cc 単気筒 4ストロークエンジンを使用した。 この新しいエンジンはパテント-モトールヴァーゲン搭載時、250 rpmの回転時に出力が2⁄3馬力 (0.50 kW)で後にマンハイム大学が調べたところ400 rpm回転時に.9 hp (0.67 kW)を出力した。これはかなり軽量のエンジンで重量は約100 kg (220 lb)だった。クランクケースと滴下式注油装置はむき出しだったもののプッシュロッドで排気用ポペットバルブを動かすなど、近代的な機構だった。大きな水平のはずみ車によって単気筒エンジンの出力を安定させた。蒸発式気化器は出力とエンジンの回転数を制御するためにスリーブバルブによって制御された。
最初のモトールヴァーゲンはキャブレターが組み込まれておらず、シリンダーに送る燃料を蒸発させるために毛細管現象によって束ねた繊維を伝わって供給した。ベンツが後に製造したモトールヴァーゲンのモデル番号2は出力が1.5 hp (1.1 kW)でモデル番号3は最大速度約10 mph (16 km/h)に到達するために出力が2 hp (1.5 kW)だった。車体は1887年に木製スポークホイールや燃料タンクや手動式後輪踏面ブレーキの採用で強化された。

ちなみに、発明者の妻、ベルタ ベンツが夫の発明を世に知ってもらう為に、夫本人にも内緒でベンツ・パテント・モトールヴァーゲンでの長距離移動に挑戦し、現在のドラムブレーキなどに付いているブレーキシュー的な物を開発したそう。ベルタベンツ氏の妻になる程の方は、やっぱりスゴイ女性なんですね(;゚Д゚)

画像: autoc-one.jp

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ちなみに、こちらが奥様のベルタ ベンツさん。そんなチャレンジ精神旺盛には見えない綺麗な方です。

そんな歴史的なガソリン自動車代1号のレプリカがトヨタ博物館に展示してあるそうです!!

特別に動かしてもらっている動画を発見したので是非ご覧ください。

トヨタ博物館 世界初のガソリン自動車~ベンツ パテント モトールヴァーゲン

youtu.be

からくり人形にも似た、歯車と歯車がかみ合うようなレトロな動力の音に心地よさを感じる、かなり優雅な乗り物ですね(*´▽`*)

運転方法はこちら

画像2: www.toyota.co.jp

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運転にはちょっとコツがいりそうですが、性能や耐久性は別にして、構成されているパーツが現代のガソリン車の基本的な構成パーツとあまり変わらない事に驚きです。

現在数多くある自動車メーカーの中で、ここまで普及しているガソリン自動車。その第1号を作ったのが現在のメルセデスベンツ社だった事にもビックリ!かなり奥が深い車の歴史。もっともっとご紹介していければと思います。

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