日本のスポーツカーというと、Z、GT-Rなどの日産勢が目立つわけですが、絶対忘れちゃならないのがこのRX-7。
公道レーサーを題材にした傑作漫画『湾岸ミッドナイト』や『頭文字D』などでも、ときに主人公や主人公の愛車たちよりもはるかに目立っちゃう存在だったりします。RX-7はマツダの宝であると同時に、日本の宝、と言っても過言ではないでしょう。

画像: RX-7 FD3S ja.wikipedia.org

RX-7 FD3S

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世界が諦めたロータリーエンジンを実用化しただけでなく、ピュアスポーツカーにまで仕上げた、マツダの意地と技術

654㏄×2 直列2ローターという、唯一無二のエンジンを持つRX-7は、その特殊性から多くのファンの心をカルト的に掴んできました。

通常のエンジンは上下または水平に、ピストンが往復運動をすることで動力を発生させます。しかし、結局車を動かすには、”往復”という直線運動を車輪を回す回転運動に変換させなくてはなりません。それに比べて、ロータリーエンジンはローターを回転させることで動力を発生させるので、効率がいい、とされました。
しかし、耐久性や燃費向上に難があり、実用化に挑戦した多くの自動車メーカーが開発を断念していくのです。ロータリーエンジンは、もともとドイツのNSU(現在はアウディに吸収合併されています)が開発したものの、結局実用車に載せて、ビジネスにまでもっていけたのはマツダだけです。

画像: ロータリーエンジンのローター@マツダミュージアム ja.wikipedia.org

ロータリーエンジンのローター@マツダミュージアム

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徹底した軽量化と高出力化

RX-7 FD3Sは、初代RX-7から数えると三代目になります。二代目のFCも人気を博した良いモデルですが、やっぱりホンモノのスポーツカー、という印象が強いのはFDですね。FDは、FCよりも全長、ホイールベース、全高はそれぞれ小さいのに、全幅が広がって3ナンバーになりました。要はFDに比べてより平べったいわけで、高速域での安定性がさらに向上していたのです。さらに車体は徹底した軽量化がはかられ、パワーも最大280馬力までアップされており、FDはパワーにおいても国内最強クラスになっていました。

画像: www2.mazda.com

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しかし、それだけでなく、FCに比べてFDのスタイリングはより洗練されました。FD初登場は1991年ですから、もう24年も前の車なわけですが、形もモダンだし、今見ても現代の車、という感じがします。

かっこよくて、軽くて速い、旋回能力が高いRX-7は、コーナリング番長として、峠を攻めたいストリートレーサーの圧倒的な支持を受けます。少し無理すれば手が届く価格でありながら、GT-Rやポルシェなどのハイパフォーマンス車に対抗できる絶好の素材として、RX-7は文字通り熱狂的な支持者を得ていくのです。

中古価格もなかなかに高め

いま買うなら、いくらくらいするのでしょうか。

中古車情報の一流メディアGooNetによると、程度が良さそうなタマだと200-400万円というところでしょうか。そもそも走り屋さん御用達のようなところがあるので、安かろう悪かろうで買うと、トンデモナイ目に遭いそうですし、そこそこの値段は覚悟しないと買えませんね。ましてロータリーは加工が難しく、下手にいじって調子を落としたクルマも多いらしいですし。

実際にFDを買うか?と聞かれると、ちょっと躊躇うんですが、それでもカスタムのベース車として、最も愛された名車の一つであるFDの、オーナーに一度はなってみたい、思ったりもするのですよ。

みなさんはいかがでしょうか?

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