先日、クルマで都内を走行中、助手席の友人が突然窓に張り付いて大声を出しました。
「コスモスポーツだ!!!!」

世界初の量産ロータリーエンジン搭載車、「コスモスポーツ」

画像: コスモスポーツ gita.holy.jp

コスモスポーツ

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マツダのコスモスポーツ。写真では見たことがあるけれど、街中を走っているのなんて見たことがない‥。えっどこどこどこ!と叫ぶも、どうやら左折してしまったよう。本当にコスモスポーツ〜?と一瞬友人を疑いましたが、友人は長いことRX-7、FDを所有している「おにぎりフェチ」。その後もずっと窓の外を見つめながら「15年ぶりくらいに見たかもしれない‥」とぶつぶつ一人で話していたので、おそらく本当でしょう。ところで、コスモスポーツをご存知ない方のために‥

世界で初めてロータリーエンジンを搭載した量産車「コスモスポーツ」が公の場にその姿を現したのは、1963年10月の東京モーターショー(当時の全日本自動車ショウ)のことである。当時の松田恒次社長がプロトタイプで会場に乗りつけたとき、その姿は人々を驚愕させた。美しく未来的なプロポーションに、優れた走行性能。「走るというより、飛ぶ感じ」という言葉をまさに具現化した車であった。
1964年の東京モーターショーでコスモスポーツは正式に発表された。その後もマツダの技術者達はその品質と耐久性を揺るぎないものとすべく、さらなる走りの熟成を推進。三次自動車試験場が完成した1965年6月以降は連続高速耐久テストが繰り返され、開発当初からのテスト走行距離は70万kmに及んだ。1967年5月30日、コスモスポーツ販売開始。この日から、総排気量491cc×2、最高出力110PS、最高速度185km/h、0-400m加速16.3秒という驚異的なスペック、低く流れるようなスタイリング、小型高出力というロータリーエンジンの長所を余すところなく具現化したスポーツカーの躍進が始まった。コスモスポーツは、当時のスポーツカーとして類のない月間30台前後の販売を実現。国際レースでの活躍とともにその名声を確固たるものにした。

今見ても十分に未来的。その昔、クルマはとても小さく、今の軽自動車の、例えばワゴンRなどが街中を走れば「大型バス?」と言われるような時代。その中でもコスモスポーツはとっても小さかったそうです。小さくて、早くて、未来的。当時は「夢のスポーツカー」と呼ばれることもありました。

CM マツダ コスモスポーツ(初代)

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そして、 コスモスポーツといえば、世界初の量産ロータリーエンジン搭載車 です。「おにぎりフェチ」のおにぎりとは、ロータリーエンジンの事ですね。ロータリーエンジンは簡単に言うと、往復ではなく回転によって動力を出力するエンジン。エンジン内のローターがおにぎりのような形をしているため、おにぎりエンジンとも呼ばれます。

ロータリーエンジンの内部構造をCGで再現

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コスモスポーツから始まり、ファミリアやRX-7、そしてRX-8が2012年に生産終了したことにより、市販車のロータリーエンジン搭載車は姿を消しました。(国産車でロータリーエンジン搭載車を市販していたのは、マツダだけです)。

ロータリーエンジンはつまらない?サウンドが美しすぎて離れられない?

画像: コスモスポーツ www.toyota.co.jp

コスモスポーツ

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ロータリーエンジン搭載車って、どうなんでしょう?冒頭で登場した友人のように「おにぎりフェチ」な方はたくさんいらっしゃいますね。

ロータリーエンジン搭載のスポーツカーは一部の人々には根強い支持があり、年に一度ロサンゼルス郊外のマツダR&Dで開催されるセブンストック(英語版)と呼ばれるロータリーカーユーザーのイベントには、全米から数千人規模のユーザーが集まる。

特に、ロータリーエンジン特有のロータリーサウンドが奏でる独特で美しい音は、一度聞いてハマってしまうと、もう抜け出せないという声をよく耳にします。

マツダ 787Bの美しいエンジンサウンド 走行映像

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【国宝級!マツダロータリーサウンド】Amazing!!!! MAZDA 787B Engine Fire UP!!

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その一方で、「ロータリーエンジン=燃費が悪い」、「盛り上がりに欠ける」などと、ロータリーエンジンを敬遠する人も多くいらっしゃいます。
クルマに対する愛憎は人それぞれですからね。好きでも嫌いでも良いのです。
ちなみに私はRX-8を試乗したことがありますが、確かに「踏んだらブォーンで加速、さらに踏んで爆発してパォーンと加速」という盛り上がりというかアクセントというか勢いがあまりなく、「踏むとスーッと加速。あ、このまま回りますんで‥」という感じでしたね。シフトアップ、シフトダウンの動作がなければ知らないうちに200km/hくらいまで出ちゃいそうでした。この滑らかさは8の特徴のようですので、RX-8=ロータリーエンジン搭載車の感覚とは言えませんね。RX-7のロータリーターボも味わってみたいなあ。
ということで、人それぞれです!

2017年、コスモスポーツ誕生50周年記念のRX-7が出る‥?

画像: マツダ・サバンナRX-7 あえて初代。 ja.wikipedia.org

マツダ・サバンナRX-7 あえて初代。

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2017年に「コスモスポーツ」は発売50周年を迎えます。その2017年に開催される東京モーターショーで、ロータリーエンジン搭載のRX-7が復活するのでは?というニュースが話題になっています。
2015年1月にスペインで行われたイベントにて、マツダの常務執行役員の藤原清志氏が発表したそうなのですが、市販車なのかコンセプトカーなのかは不明。(個人的な予想としては、出るとしてもコンセプトカーじゃないかなあ‥と思います。トヨタと合作したりして。)さらにマツダ創業100周年、東京オリンピックが開催される2020年にはRX-8の後継車種となるRX-9が発売されるのでは?という噂も流れ、ロータリー×マツダの今後に注目が集まっています。

復活RX-7も、RX-9も気になるけれど、やっぱり一度でいいから、「コスモスポーツ」に乗ってみたい!!
みなさんはいかがですか?

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