レクサス、アウディ、ベンツ。ショールームのサービスとしてではなく、カフェメインとした高級ブランド車の飲食店の出店がここ5年近く相次いでいる。
INTERSECT BY LEXUS-TOKYO
店内に入るとすぐにコーヒースタンドがある。Mr.LEXUSの部屋(レクサスが考えるクールでクリエイティブな架空の人物)というコンセプトで統一されている。ここのショールームは販売目的ではなく、「レクサス」というブランドを発信させる場となっているのも珍しいスタイルである。
INTERSECT BY LEXUS-TOKYOに行った際にぜひ注目していただきたいのは「化粧室」。天井にずらりとミニカーが敷き詰められているのだ。ミニカーはレクサスのものだけでなく、世界の名車も含まれている。
車好きにはたまらなく楽しい空間なので、きっと長居してしまいたくなるだろう。
Downstairs
誰もが憧れをもつメルセデス・ベンツ。「Downstairs(ダウンステアーズ)」は一見敷居が高そうだが、価格帯はドリンク360円からと比較的リーズナブルである。
1階はカフェで、高級車を眺めながらお茶をするスペースが設けられている。ラテアートの世界王者澤田洋史氏の作ったラテは、目でも味でも楽しむことができる。メニューにはベンツのロゴの入ったスイーツなどもある。ベンツファンにとってはこういう定番のスイーツなどがあると非常にありがたいのでないだろうか。私自身もここのカフェには行ったことがないが、少なくてもミーハーな私だったら確実にこれを頼むと思う。
また2階は「Upstairs(アップステアーズ)」というレストランになっており、こちらも高級車のイメージをそのまま活かしたラグジュアリーな空間である。
Audi Cafe
ミシュラン星つきレストランの「レフェルヴェソンス」など多数の飲食事業を展開しているサイタブリアとコラボしたアウディカフェ。
「緑の中のドライブシーン」をイメージした内装はショールームならではの高い天井は、実に開放的だ。渋谷区神宮前という立地にある為、ショッピングの合間や仕事の打ち合わせスペースとして休憩がてら入ることができるのが非常に好感が持てる。また、充実したスイーツメニューやライトフードが多い為、女性が入ってもなんの違和感もないだろう。
今回は上記3店舗を取り上げたが、どこも「車に詳しい」というわけではなくても入りやすいというのが魅力的だ。最近では高級品を身につけることがクールだという思想が薄れているらしい。しかし、こういった身近なカフェを通じてブランド車に触れ合えば、比較的抵抗感なく敷居が低く感じることができる。
入り口が広がるということが、高級車に対して興味が湧くきっかけにもなることだろう。
その戦略がわかっていながら、騙されたと思って高級車カフェに入ってみたいと思う。