中国のヤングエグゼクティブ狙いのプロジェクト?
多くの著名ブロガー・ジャーナリストが集う自動車情報ブログ Autoblogが伝えるところによると、急成長する中国市場を見据えて、フェラーリが6気筒エンジンを積んだエントリーモデル(入門モデル)の開発を進めているという。
このプロジェクトは、ダウンサイジングの流行に則り、V型6気筒のツインターボという定番の文法に従ったスポーツモデルで、さらに自動車税を低く抑えるために3,000cc未満というフェラーリからするとかなり低めの排気量に抑えられる予定だという。
ここでAutoblogが指摘するのは、かつてフェラーリが、サブブランドを与えて開発した名車中の名車Dino(ディーノ)のブランド復活の可能性だ。
Dinoブランドは世界的に歓迎されるはず・・
Autoblogによれば、2019年にもフェラーリがV6 3リッター未満の小型スポーツカーをリリースする可能性があるという。
ポルシェ911などと競合する、18万ドル=2000万円程度の価格帯で勝負できるライトスポーツであれば、中国で急拡大するヤングエグゼクティブ市場に魅力的なオファーを差し出すことが可能だ。
そもそもフェラーリ・ディーノと呼ばれるこの名車は、24歳という若さで夭逝したフェラーリの創業者の息子の愛称から来ていると言われており、伝説というかいわくつきというか、ブランドにはつきものの数々のストーリーに恵まれている。V6気筒エンジンを作ったこと自体が、ディーノ・フェラーリの発案というし、このブランドが復活する可能性は確かに大きい。V6エンジンでの小型スポーツを作るなら、他のブランドを与える方が無理があるだろう。
僕はこの新ディーノ?が、排気量を抑えた小型のエンジンを積むことで失う力強さを、ツインターボで補う、という方法を文法通り、と書いた。
これは同時に、こうした過去のブランドをうまく焼き直して使い回すというやり方にも言えることで、オートバイの業界でもニンジャ、Zなどの名称を引き継ぐ新車が多いこともそうだし、新生MVアグスタがレースの名門であった過去のブランドイメージをなんとか継承しようと必死なことも同じ文法である。インド企業傘下にはいったジャガーがEタイプという名車を蘇らせようとしたことも、同じである。
だからフェラーリがディノを復活させるなら、それは成功事例を多く生む文法通りの作法であり、かなりの確度で実現されるのではないか、と僕は感じている。
(関係ないがこのメディアの基盤の名称もまたdinoであるw)