いよいよ現地時間24日(土)、今年のSBK(世界スーパーバイク選手権)が開幕しました。4連覇に挑む絶対王者ジョナサン・レイ(カワサキ)、そしてそれを阻止しようというライバルたちの熱きバトルが、オーストラリアのフィリップアイランドで繰り広げられました!

PPはT.サイクス(カワサキ)がT.コーサーの最多記録に並ぶ!

金曜日の練習走行はアプリリアのロレンゾ・サバドーリが総合首位。2位は今年ホンダに移籍したレオン・キャミア。3番手はサバドーリの同僚のユージン・ラバティでした。4、5位にカワサキファクトリーコンビのトム・サイクスとJ.レイ。ドゥカティファクトリーはマルコ・メランドリが6位。チャズ・デイビスが9位でした。

土曜日のスーパーポールは、金曜好調だったサバドーリが転倒で赤旗という波乱ぶくみの展開。見事ポールポジションを獲ったのはサイクスで、彼は偉大な王者トロイ・コーサーの43という最多ポールポジション記録に並びました! 2番手はラバティ、3位メランドリ、4位ヤマハのアレックス・ローズ、5位デイビス、そして王者のレイは6位となりました・・・。

土曜日の決勝で飛び出したのはサイクスとレイのカワサキファクトリーコンビ! 今年もこのチームを軸にタイトル争いが展開されるのか・・・と多くの人は感じたかもしれません。

フィリップアイランドの開幕戦。序盤に好位置につけたのはT.サイクスとJ.レイのカワサキコンビでした。

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逆襲の狼煙? ドゥカティが表彰台の頂点と3番目を獲得!

6番手からスタートしたレイですが、昨年から導入されたレース2のリバースグリッド制度でも、ほぼ毎戦スイスイと後ろのグリッドから序盤で前に出ていたのは記憶に新しいです。今回もすぐに首位サイクスの後ろに順位を上げ、今年もレイ強し! と思わせました。

逃げるサイクスを追うレイ(ともにカワサキ)。そしてその背後には、ドゥカティのM.メランドリが迫ります!

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しかし、レース1の主役になったのは、昨年からドゥカティファクトリーに加入した元MotoGPライダー、M.メランドリでした! 14周目にレイをかわし、19周目にはついにサイクスをパス! レイはその後2台のドゥカティ・・・ファクトリーのデイビスとプライベーターのシャビ・フォレスにも抜かれ、5位となって表彰台を逃しました・・・。

最終的に33番のメランドリは、66番のサイクスに1.180秒の差をつけて優勝しました!

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来年度からはV型4気筒のパニガーレV4ベースに主戦が切り替わることが決まっているドゥカティですが、V2のパニガーレRを「SBKタイトルを獲れなかった不名誉なドゥカティ」にしないためには、近年最強のカワサキファクトリーのZX-10RRほかライバルたちを打ち負かさなければなりません。

そんな重要なミッションを背負ったドゥカティファクトリーのアルバ.itレーシングの両ライダーが表彰台にともに上ったのは、チームにとっては幸先がいいと言えるでしょう。

主催者の判断に世界中のSBKファンが騒然となってます!

そして日曜ですが・・・なんとSSP(世界スーパースポーツ選手権)は9周でピットイン義務付けで16周に短縮で決勝を行い、SBKのレース2はドライレースの場合、10、11、12周でのピットイン義務付けで行われることが、主催者からアナウンスされました!

これはSBKのレース1で、J.レイがタイヤトラブルで後退したように、多くのチームがワンメイクのピレリタイヤが今回のフィリップアイランドのドライコンディションではもたない・・・と、レース1後のミーティングで主張したことも影響したようです。

「MotoGPみたいな余計なルールをSBK導入するな!!」とか「よりハードなタイヤを選択すれば良いのではないか?」とか、SNS上では海外のSBKファンがさまざまな意見を書き込んでいますが・・・。とりあえず明日のレースで、この決定がどのような影響を及ぼすことになるのか・・・注目しましょう!

SBK オーストラリア レース1 リザルト
1 M.メランドリ Ducati ITA 33'40.354
2 T.サイクス Kawasaki GBR 1.180
3 C.デイビス Ducati GBR 9.265
4 X.フォレス Ducati ESP 9.821
5 J.レイ Kawasaki GBR 13.896
6 A.ローズ Yamaha GBR 17.028