この連載は東本昌平氏の描き上げたイラストと共に日本の名車を紹介します。艶やかな美女たちと名車たちの響演をご堪能ください。©東本昌平・モーターマガジン社

東本昌平さんの描く女性とバイクがセクシーで魅了されたのを機にRIDEを紹介する連載をしています。分からないことだらけで知識は付け焼き刃ですが、どうか温かい目で見守ってくださればと思います。追伸:時々バイクの声が聞こえてくるため、バイクの声を代弁していることがあります。最後

今回は強気なアイツ。手が焼けるアイツです。でも手が焼けるコほど愛くるしいなんて言ったりしますから、愛しくて仕方ないって言うライダーさんも多いのかなと思いつつ…ご紹介します。

KAWASAKI「MACH Ⅲ」(1969)

俺の名は「ジャジャ馬マッハ」。こんなエンジンレイアウト見たことがないだろう?よろしく。

トライアンフ・ボンネビルから世界最速の座を奪取すべく開発されたカワサキの世界戦略車。2スト空冷3気筒というユニークなエンジンレイアウトから、リッター換算120PSに相当する60PSの大パワーを発生。車体がエンジンに追いつかず、フル加速では3速までウイリーするほどで、操縦性も決して誉められたものではなかったが、猛烈なダッシュ力はそれを補って余りあるほど魅力的。「ジャジャ馬マッハ」としてウデ自慢の猛者達に愛された。(©モーターマガジン社 / 東本昌平 RIDE 99)

「俺が決めた奴しか乗らせない!」ライダーを選ぶ「MACH Ⅲ」

操縦性は良くなく、他社のバイクよりも高い事故率を示すとされた「MACH Ⅲ」。とってもピーキーな奴(バイク)ではありますが、彼の持つ強烈な加速性と高速性能に多くのライダー達がメロメロになりました。
それもそのはず、価格は比較的安価なわけでこいつを乗りこなすことができれば金が有る無しなど関係無しに凄腕のライダー達を凌駕するスピードと走りを魅せることができるのですから。このライダー達の挑戦は数多くの「マッハ伝説」を生み出したことでしょう。
「こんなジャジャ馬、乗りこなせるのは俺ぐらいだ」と豪語し、ブルンブルンと滑走されてしまったらあまりの男気に立ちすくんでしまうだろうなと思いを巡らせます。

バイクに合わせただろうコスチュームに身を纏い乗り上げる彼女の眼光はヘッドライトの眩しさを思わせます。2枚目の彼女は笑顔の裏に潜む稲妻がジャジャ馬マッハと絶妙にマッチングしています。こいつを乗りこなすことができるライダーさんの顔は一度見たら忘れられないこと、必至ですね。(彩@ロレンス編集部)