バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン伊藤嘉啓氏の愛車CR-Xのオドメーターはなんと70万kmを越えている。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。今回は、伊藤氏にCR-Xとのこれまでの歴史や乗り越えた危機などについて語ってもらいました。(文:伊藤嘉啓/デジタル編集:A Little Honda編集部)

前回の連載【地球に帰るまで、もう少し。】記事はこちらから!

今から580,000km程前の1997年初頭

最近、自粛生活中にこれまでに撮影したレースの写真を自宅で整理しているんだけど、所々に愛車たちを撮ったカットが発掘されたので、少し紹介していきたい。

まずは、4話でCR-Xが最大の危機を迎えた時のことを書いてるけど、その時の痛々しい姿がコレだ。

画像1: 今から580,000km程前の1997年初頭

左フェンダーがバッキバキに割れてAピラーの根本付近までダメージが及んでるから、相当な衝撃だったってことだね。改めてみると、良くこんな姿で走ってたなと……お恥ずかしいかぎりで。これが150,000kmの頃で、今から580,000km程前の1997年初頭。まさか、この時はこんな距離まで乗り続けるとは思ってなかったはずだ。

次は、いまだに愛用し続けてるレカロのシート。これは、当時N1耐久シリーズを撮影していて、懇意にしていたチームから頂いたもの。

画像2: 今から580,000km程前の1997年初頭

インテグラタイプRの純正シートで、取り付けたのは1998年の秋。その時の走行距離は200,000kmぐらいだったから、そこから530,000kmも酷使しているというわけだ。本来ならレカロシートは、張りのある硬めの座り心地なんだけど、だいぶフニャッとしてきているかな。

途中、何度も運転席と助手席を入れ替えたりしているけど、それでも純正シートよりは圧倒的にホールドがいいんだ。今では、陽に焼けて色が褪せてきてるけど破けてない。座面のウレタンを支えてるマットは代替品に交換しているから、まだまだ使い倒すつもりだ。

画像1: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】
画像2: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】

ナルディのステアリングも、レカロのシートと同じ頃からずっと愛用してるお気に入りの一品なんだ。純正ステアリングと似たカタチで、左右のスポークが下がっているから、メーターや空調関連のスイッチも見やすいんだよね。新品の時はパンチングレザーだったんだけど、長年愛用し続けたせいで革が剥がれてきたから巻き直したんだ。でも今じゃこんな状態。だから、近いうちにまた巻き直さなくては。

画像3: 今から580,000km程前の1997年初頭

そして、雪の中に佇むCR-X。これは芦ノ湖スカイラインで、何かの取材時に撮影したものだ。前出の痛々しい姿だったときに履いてたホイールは無限CF-48の黒だったけど、この時はガンメタの無限CF-48。一時、どういうわけだか無限CF-48を色違いで4セットも持ってたんだよね。さすがに保管場所に困って、今は2セットだけにしたけど。純正ホイールを履いてる今とほぼ同じような状態は、1998年頃に筑波サーキットで撮ったものだ。

画像4: 今から580,000km程前の1997年初頭

32話で書いたCR-Xのラリー車が、コレクションホール中庭でデモランしてる貴重な写真も出てきたんだ。よくみると、2019年に展示されていたときと違ってドアミラーはオリジナルの品が着いている。

画像3: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】
画像4: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】

CR-Xじゃないけど、短期間所有してた5代目EGシビックの写真も発掘された。このシビックについては、7話を読んでね。

画像5: 今から580,000km程前の1997年初頭

現在のCR-X──無事走破できるんだろうか?

最後は、現在のCR-X。天気のいい夕暮れ前に撮ってるから、パッと見るかぎりはキレイに見えるんだけど、実は結構傷んでいる。CR-Xは、ボディパネルの随所に樹脂系の素材が使われているけど、経年劣化でクラックが入ってきている。

画像10: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】
画像11: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】
画像12: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】
画像13: 愛車たちのカットが発掘!!CR-Xとの歴史を振り返る【地球に帰るまで、もう少し。Vol.43】

フロントマスクやドアガーニッシュは、お約束で必ず割れちゃうんだよね。左リアフェンダーの後端も、塗装が浮いてきてるからかなり腐食は進行してきてるみたいだし、ウレタン製のリアスポイラーは表面がガサガサ。右ライトフラップの芸術的なクラックは、かなり前に首都高を走ってたときに、前を走ってたトラックが巻き上げた1メーター四方のベニヤ板が直撃した名残なんだ。

画像1: 現在のCR-X──無事走破できるんだろうか?

ボンネットは、飛び石だとかの類でキズだらけ。2007年に大掛りな化粧直をしたんだけど、足として普通に使ってるとそれなりに傷んできてしまうものだ。もう一回、キチッとボディに手を入れたいんだけどなぁ。地球と月の往復距離まで、あと38,000km余り。 無事走破できるんだろうか? この続きは、いつの日かまた何処かで!

画像2: 現在のCR-X──無事走破できるんだろうか?

【地球に帰るまで、もう少し。】連載、はじめから読んでみよう!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.