さまざまなチームに属し、強者揃いのF1で3勝を記録!!
1983年から1993年の間、ベルギー人のティエリー・ブーツェンはF1の163戦に出走。そして1989年カナダGPとオーストラリアGP、そして1990年ハンガリーGPで優勝を記録しています。F1での活動期間、ブーツェンはアロウズ、ベネトン、ウイリアムズ、リジェ、そしてジョーダンと、5つのチームを渡り歩きました。
小柄なドライバーの方が車体設計上都合良いとされるF1界において、身長180cmオーバーのブーツェンはかなり大柄なドライバーではありました。それでも堅実なレースマネジメントによる安定した速さは、多くのチームオーナーに高く評価されていました。
後ろの位置からスタートしても、中盤から終盤には上位勢の後ろの位置につける・・・当時フジテレビでF1実況を担当した古舘伊知郎が、ウイリアムズ時代のブーツェンを評し「振り向けばブーツェン!」というフレーズを多用したことを、ご記憶のF1ファンも少なくないと思います。
ところでブーツェンは、今何をしているのでしょうか?
1983年モンツァ1000km、1985年デイトナ24時間などのCカーでの勝利のほか、ブーツェンはF1でのキャリア後にツーリングカーやスポーツカーの分野でも活躍しました。
1998年、ブーツェンはポルシェからトヨタにスイッチしルマンを戦いますが、1999年の大会でのクラッシュを機にドライバーを引退することを決意しました。しかし、1998年にブーツェンは「チーム・ブーツェン・エナジー・レーシング」という自身のレースチームを運営し始めていたため、モータースポーツとの関わりを完全に絶ったわけではありませんでした。
一方でブーツェンは、1997年に妻ダニエラとともに「ブーツェン・アビエーション・カンパニー」を設立し、航空機ビジネスの世界で成功をおさめています。また彼のチームは現在「ブーツェン・ジニヨン・レーシング」の名で存続しており、GTやツーリングカーの分野で活躍しています。
11月16日(土)、17日(日)は、鈴鹿でブーツェンに会いましょう!
ちなみに過去の鈴鹿サーキットでのF1で、ブーツェンは優秀な成績を残しています。鈴鹿初開催の1987年はベネトンB187で5位入賞、1988年はベネトン188で3位表彰台獲得! ウイリアムズに移籍した1989年はFW13で再び3位表彰台獲得し、翌1990年はFW13Bで5位入賞を果たしています。ランボルギーニV12エンジンを積んだ、リジェJS35Bでも1991年9位と健闘。そして1992年は彼の鈴鹿での最後のF1出走となりましたが、残念ながらリタイアという結果でした。
ベネトンやウイリアムズでなくても良いので、どなたか篤志家なF1オーナーの方は「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」で、ブーツェンに所有するF1をデモラン用に貸して欲しいですね・・・。鈴鹿で活躍したブーツェンの、鈴鹿での走りをもう一度・・・そう願うファンは、私だけではないと思います!
ともあれ、またさらに見所が増えた「SUZUKA Sound of ENGINE 2019」です! あと1ヶ月弱、ワクワクしながらその日を待ちましょう!