連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。今回は、実際にN-BOXを買った友人がどのように選択し、結果どのような感想を得たか。その過程を知る河原氏がお伝えします。(デジタル編集:A Little Honda編集部)
イエローかブラックか?NAかターボか?N-BOXに本気で悩む友人I。
私の友人Iは年末にN-BOXを購入した。スーパースライドシート仕様のG EXターボである。大型犬2頭を乗せることも考慮しての選択だった。
10月に会った時だった。Iは「N-BOXを買うぞ。ボディカラーはブラックで決めてるんだ」ときっぱり。そうは言いつつ「お前なら何色にする?」と訊いてきた。私はコンパクトなクルマはレッドかイエローが一番、と思っている。だから「俺ならイエローだな。ブラックはカッコいいけど汚れが目立つから大変だぞ」と返す。
Iはこれまでシルバー系をメインに愛車にしてきた。それだけに派手目は選択肢になかったようだ。
ところが私のイエローのN-ONEを傍で見て「確かにイエローも目立っていいな。よしイエローにする!」と前言撤回。「犬を乗せるからスーパースライド仕様だ。でもって街乗りメインだからターボは要らない、ホイールも鉄チン+キャップで十分」と言って帰って行った。
そして11月のある日の夕方、Iから電話が。「今、ホンダのディーラーで契約書を前にしてるんだけど、NAとターボ、どっちがいい?」と。資金的には余裕ありと、聞いていたから「後付けできないからターボにすれば、パワーがある分、運転が楽だから」と答える。
「よしわかった、ターボにする」と電話を切る。10分後、再び電話。「お前ならアルミホイール付けるか?」と。「当然だろ。今時、鉄チン+キャップはないだろう」と返す。「わかった、アルミホイールも付ける」。それから30分後に再々電話。「お前の言うとおり注文したら値引き入れても200万円超えちまったじゃないか」とのこと。そんなこと言われても、こちらは問いに答えただけなのに。