O.タナックがDAY1を制圧!オジエとヌービルは走行順の影響で苦しい展開に。
前日の水曜日に行われたシェイクダウンでテイリー・ヌービル(ヒュンダイ)が横転する事故が発生。マシンは無事修復されましたが、ランキング首位のヌービルは先頭スタート。グラベルでの先頭走行はかなりのハンデとなり、初日は首位と約1分遅れの総合9位に終わります。
2番手出走のセバスチャン・オジエ(Mスポーツ)もラフな路面の影響を受け初日総合7位に止まります。
そんなチャンピオン争いのライバルが苦しむ中、オット・タナック(トヨタ)が速さを見せます。SS2でいきなりトップタイムを記録するとその後もリードを広げ、2位以下に26秒もの大差をつけて初日を終えました。
タナックのチームメイトであるヤリ・マティ・ラトバラ(トヨタ)も好調で、総合2位につけていましたが、SS4のロングステージでなんと左リアがパンクし40秒もタイムロス。一気に10位に後退となってしまいました。
今回シトロエンからスポット参戦した9度のWRCチャンピオン、セバスチャン・ローブ(シトロエン)は初日4位で終えました。
DAY2でタナックにまたしてもトラブル発生!ラトバラが素晴らしい追い上げで首位浮上!
DAY2からはターマックに変わり、天候はあいにくの雨。そんなDAY2で波乱が起こりました。SS8は安全上の問題でキャンセルされSS9からのスタートです。
SS9でもタナックはトップタイムを記録しますが、SS10のロングステージでタナックにトラブル発生!タイヤがパンクしたことでタイヤ交換を強いられ1分43秒のロスとなってしまいました。
ヒュンダイからスポット参戦の地元ドライバー、ダニエル・ソルド(ヒュンダイ)がトップに立つも、10位まで後退していたラトバラが猛烈な走りを見せなんとDAY2総合首位に浮上してきました!
2位にはオジエが上がり、ローブが3位、ヌービルもSS11でトップタイムを記録し総合5位まで上がってきました。
5年のブランクも関係なし!S.ローブが貫禄の優勝!
DAY3では唯一ハードタイヤを選ぶギャンブルにでたローブがSS15、SS16でトップタイムを記録!ギャンブルを成功させ一気に首位に躍り出ました!
SS17でラトバラにまたしてもトラブル発生!2度目のパンクで6位まで後退してしまいました。パワーステージ前の順位はローブが首位、2位にオジエ、3位にヌービルとなっています。
可能性が少なくなってしまったタナックとトヨタでしたが、パワーステージでタナックがトップタイムを記録し5ポイント獲得!ラトバラにはチームオーダーが出されタナックに5ポイントを獲得させる作戦に出ました。
チャンピオンに向け少しでもポイントを獲得したいヌービルでしたが、なんとパワーステージでパンク!僅差の戦いを繰り広げていた4位のエルフィン・エバンス(Mスポーツ)に抜かれパワーステージで6位となりポイント獲得ならず、さらに総合も4位になり表彰台を失ってしまいました。
オジエはパワーステージを2位で終え、総合2位でフィニッシュ!これでヌービルを逆転しランキングトップで最終戦に臨むことになりました。
そしてラリーエスパーニャを制したのはセバスチャン・ローブ!!5年ぶり、通算79勝目をあげました!!5年のブランクがありながらも現役選手を相手に優勝を飾り、かつての「最強王者」がシトロエンに今季初優勝をプレゼントしました!