ラフな新ステージはDAY1から波乱を呼ぶ!
トルコがカレンダーに帰ってくるのは8年ぶり。今回は全コースが新しいステージで、誰にとっても新しいグラベルラリーとなります。
ラリー・ターキーのまでのチャンピオン争いはテイリー・ヌービル(ヒュンダイ)が172ポイントでトップ、セバスチャン・オジエ(Mスポーツ)が149ポイントで2位、オット・タナック(トヨタ)が136ポイントで3位となっています。ラフなラリーはヒュンダイがあってることから、前評判ではヌービルを推す声が多く、ランキング差が広がるのではないかと思われていました。
しかし連勝し流れに乗っているタナックとトヨタ、マシンと合わないトルコでどこまでいけるのかに注目です。
DAY1のSS2、3分間隔のスタートでしたが、ダストがひどく前が見えない状態になり、2番手スタートのオジエは先頭スタートのヌービルに6秒も遅れてしまいます。
調子が良いのはクレイブ・ブリーン(シトロエン)、SS2でトップタイムを記録します。
ラフグラベルに強いヒュンダイはアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイ)がSS4でトップタイム、SS1の午前でトップに立ちました。
午後からはダストで視界が確保できない為、3分間隔から4分間隔のスタートに変更になりました。
午前2位につけていたブリーンでしたが、SS5でなんとスローパンクチャー!パンクした状態で25km走る羽目になり、45秒のタイムロス。総合2位から8位に落ちてしまいました。
SS6ではエルフィン・エバンス(Mスポーツ)、マッズ・オストベルグ(シトロエン)が共に岩にヒットしサスペンションを破損しデイリタイア。
トラブルが続く中圧巻だったのはオジエ!SS5ではペースを上げ、首位ヌービルよりなんと18秒も速いタイムを記録!!DAY1終了時にはトップヌービルに対し、0.3秒差の2位につけました。
チャンピオン争いを繰り広げるヌービルとオジエにまさかのトラブルが発生したDAY2!
DAY2はいきなり波乱の展開に。オープニングステージでヌービルのマシンからダンパーが外れるというトラブルが発生!いきなりデイリタイアとなりました。
オジエにとってチャンス到来となりましたがSS9でステアリングアームを破損してしまいます。しかしサービスまであとステージが1本残っており、オジエとコ・ドライバーのジュリアン・イングラシアがスペアパーツで懸命に修理、なんとか走行できる状態にもっていきます。
しかしそんなマシンでオジエがベストタイムを記録!とんでもない走りをみせ、チャンピオン争いに執念を見せます!
見事な走りを見せたオジエでしたが、タイムコントロールに6分遅れ、60秒のタイムペナルティーを受けてしまいます。オジエにとって厳しいラリーとなってしまいました。
午後になってもオジエの悪い流れは変わりません。SS11でマシンをスタックしなんとデイリタイアとなりました。
総合首位につけ、初優勝を目指すミケルセンでしたが、駆動系のトラブルで8位に転落となりました。
ブリーンのマシンがリエゾン区間で炎上するハプニングが発生。火は消し止められましたが、マシンは全焼してしまいました。
そんな大荒れの展開となったラリーターキーですが、トップに立ったのがトヨタのタナック、2位にはヤリ・マティ・ラトバラ(トヨタ)が上がってきました。
タナックが逃げ切り今季4勝目!ラトバラも2位で、トヨタ復帰後初のワンツー
DAY3は3本のSSを終え、残るはパワーステージに。ポーナスポイント狙いでタイヤを温存していたヌービルは渾身の走りでパワーステージでトップタイムを記録!貴重な5ポイントを獲得しました。オジエは1.7秒差で2位に入り、4ポイント獲得。タナックはパワーステージで3位に入り今季4勝目をマーク!ラトバラもパワーステージで4位に入り2位を確定し、トヨタがWRC復帰後初のワンツーフィニッシュを達成しました!
ラリー・ターキー結果
ドライバーズチャンピオンシップ(ラリー・ターキー
マニファクチャラーズチャンピオンシップ(ラリー・ターキー終了時)
トルコの路面とマシンが合わなかったトヨタ。しかし丈夫なマシンとドライバーの冷静なドライビングにより、見事なリザルトを残しました。
速さで優ったヌービルとオジエはラフなグラベルの餌食になり、速くはないが丈夫なマシンで確実に走ったタナックとラトバラが最後に笑いました。
これでタナックは3連勝を達成し、今季最多の4勝目を記録しました。ランキングもオジエを抜いて2位に浮上。ラトバラは今季ベストリザルトの2位に入りました。マニファクチャラーもトヨタが首位に浮上し、流れはトヨタに向き始めました。
残り3戦、次戦は伝統のグレートブリテン。三つ巴のチャンピオン争い、一体どのような結末が待っているのでしょうか。