40代以上のオジサンは、懐かしさに涙が出てきます・・・!?
みなさんはホンダが1974年に発売した「ローラースルーGOGO」をご存知でしょうか? そのカタチはハンドルのついた3輪キックボード・・・という感じですが、片足で後ろのペダルをポンピングするように漕ぐことで、スイスイ〜と走ることができる面白い乗り物でした。
ローラースルーGOGOは、発売直後4ヶ月で100万台! もの台数を売り上げた大ヒット商品となりました。そして1976年には小学校高学年の児童にもマッチするサイズの「ローラースルーGOGO7(セブン)」も発売。体重移動で左右に曲がる、バランス感覚を楽しめるこれらの商品は、当時の子供たちの憧れの乗り物になったのです。
ちなみにこのヒット作は、ホンダの関連会社である(株)アクト・エルおよび(株)アクト・トレーディングの両社が製造発売を手がけたものでした。じつはこの両社、ローラースルーGOGO以外にもいろいろユニークな製品を販売したり事業をしたりしていますが、それはまた機会ありましたら、回を改めて紹介したいです・・・。
海外の子供たちにも愛されたローラースルーGOGO(KICK 'N GO)
ローラースルーGOGOは、海外では「KICK 'N GO」の名前で販売されています。元々のアイデアは、ホンダ社員が独自の発想・創意工夫を競う「アイデアコンテスト」から生まれたもので、親がホンダディーラーに4輪を買いに行った時、子供が退屈しないための遊具としてこれを活かせないか、と商品化が試みられたそうです。
日本でのテスト販売で2,000台を売ったのち、日本と米国で1974年に本格販売が開始されましたが、ホンダ初の「エンジンのついていない乗り物」であるローラースルーGOGOは、最盛期の1976年春には月産10万台! を突破したと言われています。
ホンダとしても、ここまで売れるとは思っていなかったヒット作になったローラースルーGOGOでしたが、数が多く出回るブーム状態になったことの弊害か、公道などでの事故が社会問題化することになってしまいました・・・。これが原因で日本でのブームは、次第に収束へ向かうことになってしまいます・・・。
その結果発売間もないローラースルーGOGO7は、海外市場へ振り分けられることになったそうです。なお、あちらの市場でのローラースルーGOGO7には「KICK 'N GO SENIOR」という名称が与えられております。
輸出用に存在した2輪バージョン、「KICK 'N GO 2 」!!!
1976年には「KICK 'N GO SENIOR」のほか、2輪仕様の「KICK 'N GO 2 」というモデルも輸出市場には投入されています。日本市場でも販売されていたのなら「ローラースルーGOGO2」という名前がついていたのでしょうか? それはさておき、どんな乗り味だったのか、試してみたくなるモデルですね・・・。
今の時代にもしもローラースルーGOGOがあったら、子供や若者たちに人気を博したのではないでしょうかね・・・? 少なくとも、子供時代にローラースルーGOGOを買ってもらえなくて、指をくわえてオーナーになった友達を見ていた筆者は、大人買い(苦笑)したいです!
こちらは当時のアメリカで放映されていたTVコマーシャルです。なお日本でもTVコマーシャルが、ローラースルーGOGO人気を波及させる効果を発揮したと言われています。画質がイマイチですが、その楽しげな画面の様子をぜひご鑑賞ください。