これまで飽くことなく“走り”の追求をしてきた シビックタイプR 。ついにホンダFFモデルでは今まで搭載されたこともない、225psという途方もないスペックを引っ提げてのデビューとなります!!
ホンダシビックタイプRといえば、日本限定販売するなど希少なクルマですが、伝統あるチャンピオンホワイトのボディに赤のアクセントや、アルミ削り出しシフトノブは現在でもタイプRの定番仕上げとして走りへと誘っているのです ♥︎ 今回は、ホンダの技術タイプRに相応しいエンジンとして、極限まで煮詰めたK20Aはさらに馬力アップに成功した、その新型シビック・タイプRの詳細です。 そのクルマ、知れば知るほどハマっていきます…
骨格は シビック でありながら、構成部品はほぼ専用!
いかにもタイプRらしく仕立てられたエクステリアは、「レーシン グカーのテイストを注入した」と開 発陣は謳う。標準のシビックとは雰 囲気がまったく異なるのはもちろん、これまで計4モデルのインテグラと シビックのタイプRに比べ、より本格的になった印象を受ける。パッと見てわかる部分だけでも、標準のシビックとの相違点は非常に多岐にわたる。前後バンパー、フロ ントグリル、ボンネットフード、サイドシルガーニッシュ、リアスポイ ラー、リアガーニッシュなど。また、ダーク調の灯火類や、専用インチタイヤ&ホイールと、それを収めるためのフロントフェンダーなど、差別化は徹底している。車高は10㎜ローダウンされ、さらにスポイラー下端を、10㎜以上ダウ ンして外側に張り出させることで、 地を這うような踏ん張り感を強調。ディメンションについては、全幅が20㎜ワイドになっている。ここまでくると、その差を挙げて整理するというよりも、ボディの骨格はシビックがべースで、それ以外はほとんど専用に開発されたといった方が当て はまる。チャンピオンシップホワイトのボディカラーはもちろん、タイプR伝統の専用色だ。
吸排気効率と圧縮比の向上で 出力5ps アップに!!
DC5比で最高出力5ps、最大トルク0・9㎏mアップを果たした。 K20Aは、吸排気効率と圧縮比の向上がポイント。具体的には、まず、吸気ポートに樹脂コーティングを施すことで面粗度を40%低減するとい う、NSX開発時に培われた技術を駆使した。これにより約2ps出力を向上。そしてインマニ、エキマニ集合部、エキゾーストパイプなど吸排気系の取り回し形状を可能な限りストレート化。さらにスロットルボディ大型化や高回転での排圧低減を図る可変バルブ付きサイレンサー採用など、考えうる限りの策を施した。すでに極限まで突き詰めた感のあったK20Aながら、自然吸気エンジンで5psの出力アップというのは、並大抵の努力ではなしえないものだ。 開発陣の執念を感じさせる部分である。(HA2007年5月号掲載)