8月13日、この日は極東ロシア沿海地方を走破した、堀田さんと堀内さんの頼もしい相棒であるウラルを、フェリー積み込みのため通関事務所に預けなければいけません。長かった冒険旅行も、いよいよフィナーレを迎える段階になりました・・・。

ウラルサイドカーたちと、一時の別れ・・・

モスクワと極東ロシアをつなぐシベリア鉄道で知られるウラジオストク駅のそばに、ウラルを預ける通関事務所はあります。海岸沿いの道の、内部が博物館になっている潜水艦の脇を走り抜けると、「ああ、この旅もいよいよ終わりを迎えようとしているのだな・・・」とちょっと感傷的な気分になってきます・・・。

URAL RUSSIAN RIDE 2019 part.16

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それぞれのウラルを預ける前に、ヘルメットなどのライディングギアを側車のシートやトランクなどに収納。奥村カメラマン(右)はちゃっかり、自分の重い荷物をこのあと自分の手で持ち運ぶことを厭って、堀田さんに荷物を預けています・・・ワガママな人には困ったモノですね(苦笑)。

事務所内にて、業者のお姉さんの指示に従い書類にサインする3人。朝食抜きでロシアメディア取材対応と、通関手続きをするという、慌ただしいこの日の午前でした・・・。

URAL RUSSIAN RIDE 2019 part.15

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堀田さんと堀内さんのウラルは、それぞれサイドブレーキの仕様が異なります。予めそのことを積み込み担当の係員に告げ、操作方法をレクチャーしました。そして彼らの手により、2台のウラルはゲートの向こうのヤードへと去って行きました。約800kmの旅路を走り抜いたウラルたちよ・・・しばし船旅の間はゆっくり休憩してください・・・。

午後は博物館見学!

昼食後、午後はウラジオストク市内の2つの博物館を見学することにしました。まずは「沿海地方国立アルセーニエフ博物館」です! 

この博物館では、旧石器時代の太古から、7〜10世紀に繁栄した渤海王国の時代・・・そして19世紀にロシア帝国以降と、極東沿海地方の長年にわたる歴史をひととおり知ることができます。なおその名前は、科学者のウラディーミル・クラウディエウィッチ・アルセーニエフに因むものです。

まず、博物館に入って最初に驚かされたことは・・・ネコがいたことです(笑)。じつはあとで調べてわかったのですが、有名なエルミタージュ博物館をはじめ、ロシアの博物館では中にネコがいることは決して珍しいことではないみたいです。ネズミ対策と、観光客をもてなすのが、彼らの主なミッションなんですね。

個人的に興味深かったのが、ナナイ、ウデゲ、オロチといった、アムール地方の先住民族に関する展示でした。シャーマニズム文化のあるナナイ族ですが、この服に描かれた柄・・・ポップすぎてサイコーです! なお先住民族たちは布は生産していなかったので、布自体は中国人との交易で入手していたそうです。

こちらも先住民族の展示ですが・・・なんともユニークなデザインです。これ、ミュージアムショップでレプリカ的なモノが売っていたら、お土産にぜひ買いたかったのですが・・・残念ながらなかったです。

私はついつい、こういう見た目の面白さに食いついてしまいましたが(苦笑)、太古の時代から様々な民族・文化が交錯した極東沿海地方の歴史的所蔵品の数々、そしてロシア、欧州諸国、日本、米国、中国、インド、ペルシャ地域の武器・防具のコレクションなどなど、この博物館には知的好奇心をくすぐる展示が満載です。ウラジオストクに遊びに行くときは、ぜひ訪問してみてください! (続く)

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