2019年5月11日に行われたF3開幕戦レース1。GP3からF3に名称が変わった今シーズンは日本人ドライバー2人を含む30名の若く有望なドライバーが参戦。F2、そしてF1を目指しF3初代チャンピオンを狙います。スペインで行われたレース1の結果はどうなったのでしょうか?

注目は期待の日本人ドライバー2人!

GP3からF3に名称が変更されましたが、F1を目指す若手ドライバーが多く参戦することには変わりありません。GP3でシリーズを戦った選手や自国の選手権で活躍した上位ランカーも多数参戦し、今年は特にチャンピオン争いが例年以上に激しくなるのではないでしょうか。

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そんな新生F3には日本人ドライバーが2人参戦します。まずは2018年のFIA F4 JAPANESE CHAMPIONSHIPでシリーズチャンピオンを獲得した角田裕毅(JENZER MOTORSPORT)。

Red Bull Junior Teamにも所属する角田はRed Bullカラーのマシンを駆りシーズン前のテストでも好調をキープ。チームからも絶賛された角田は今シーズンのチャンピオンを争うポテンシャルは十分ある事を証明しました。今年はF3と並行してフォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズにも出場予定でしたがシリーズが消滅してしまったことによりF3に専念することになります。テストからの好調をこのバルセロナでも維持できるかに注目です。

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もう1人は名門カーリンから参戦する名取鉄平(CARLIN BUZZ RACING)。名取は2018年のFIA F4 JAPANESE CHAMPIONSHIPで角田に次ぐランキング2位を獲得。2018年のマカオGPにはカーリンから参戦しており、チームとのコミュニケーションは問題ないでしょう。今年は学びのシーズンになると思いますが、光る走りを期待したいですね。

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予選はR.シュワルツマンが逆転でポールポジション獲得!

30台で行われるF3の予選は台数が多いためアタックするタイミング重要。30分で行われた予選は位置取りに苦労するドライバーもいました。予選開始早々、アレッシオ・デレッタ(CAMPOS RACING)がターン1でストップしいきなり赤旗が提示されます。

セッション再開後はプレマのロベルト・シュワルツマン(PREMA RACING)がトップタイムを記録。セッション中盤までに自身のタイムをさらに更新し好調を見せつけます。しかしセッション後半にクリスチャン・ルンガー(ART GRAND PRIX)が一気にタイムを上げトップに浮上。

各車最終アタックを行う中、ルンガーもセクター1を全体ベストを記録しさらなるタイムアップを目指しましたがタイム更新とはいきませんでした。

このままルンガーのポールポジションかと思われましたが、最後の最後でシュワルツマンが唯一1分31秒台を記録し大逆転でポールポジションを獲得しました。さらに同じプレマのマーカス・アームストロング(PREMA RACING)が3位、ジェハン・デルバラ(PREMA RACING)が4位とプレマ勢が総合力の高さを見せつけました。

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日本人ドライバーの角田は予選10番手、名取は28番手で予選を終えています。混戦が予想される決勝レースで2人の追い上げに期待しましょう。

予選結果

1.ロベルト・シュワルツマン(PREMA RACING)
2.クリスチャン・ルンガー(ART GRAND PRIX)
3.マーカス・アームストロング(PREMA RACING)
4.ジェハン・デルバラ(PREMA RACING)
5.ローガン・サージェント(CARLIN BUZZ RACING)
6.シモ・ラークソネン(MP MOTORSPORT)
7.デビット・ベックマン(ART GRAND PRIX)
8.マックス・ヒュートレル(ART GRAND PRIX)
9.アレクサンダー・プローニ(CAMPOS RACING)
10.角田裕毅(JENZER MOTORSPORT)
11.ユーリ・ヴィプス(HITECH GRAND PRIX)
12.ニコ・カリ(TRIDENT)
13.ペドロ・ピケ(TRIDENT)
14.リリム・ゼンデリ(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
15.リチャード・フェルシュフォー(MP MOTORSPORT)
16.ベント・ヴィスコール(HWA RACELAB)
17.ファビオ・シェラー(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
18.レオナルド・プルチーニ(HITECH GRAND PRIX)
19.リアム・ローソン(MP MOTORSPORT)
20.フェリペ・ドゥルゴビッチ(CARLIN BUZZ RACING)
21.ケイヴァン・アンドレアス(HWA RACELAB)
22.葉一飛(HITECH GRAND PRIX)
23.セバスチャン・フェルナンデス(CAMPOS RACING)
24.デブリン・デフランチェスコ(TRIDENT)
25.ラウル・ハイマン(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
26.アーテム・ペトロフ(JENZER MOTORSPORT)
27.アンドレアス・エストナー(JENZER MOTORSPORT)
28.名取鉄平(CARLIN BUZZ RACING)
29.ジェイク・ヒューズ(HWA RACELAB)
30.アレッシオ・デレッタ(CAMPOS RACING)

C.ルンガーがトップチェッカーを受けるもペナルティーでR.シュワルツマンが優勝

22周で行われるレース1。フォーメーションでレオナルド・プルチーニ(HITECH GRAND PRIX)がスタートを切れずピットスタートになってしまいます。さらにファビオ・シェラー(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)とケイヴァン・アンドレアス(HWA RACELAB)がグリッドにつく前のラップで接触し、こちらもピットスタートとなりました。

スタートでは2番手スタートのルンガーが好スタートを決めトップで1コーナーに突入、3番手スタートのアームストロングもシュワルツマンに並びかけるもなんとかシュワルツマンが2位を死守します。

早くもルンガーが2位以下に差をつける中、今年からDRS使用回数制限が無くなった事もあり、レースは至る所で接近戦が行われました。

7周目、10コーナーでローガン・サージェント(CARLIN BUZZ RACING)のインにペドロ・ピケ(TRIDENT)が入りオーバーテイクを試みるも失敗しスピン、その隙をついて角田がポジションを上げます。

15周目にはデレッタが予選に続き単独スピンでリタイア。これでVSCが導入されます。18周目にレースはリスタートされ、各車自己ベストを次々更新していきますが大きな順位変動はなくそのままチェッカーとなりました。

トップチェッカーを受けたのはルンガー、2位にはシュワルツマン、3位にアームストロングとなりました。しかしトップチェッカーを受けたルンガーにVSC中の手順違反により5秒加算のペナルティーが科され、2位に後退。2位フィニッシュだったシュワルツマンが結果的にポールトゥウィンを達成することになりました。

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角田はデビューレースを10位でフィニッシュし1ポイントを獲得、名取もレース中に順位をあげ23位でフィニッシュしました。

レース1結果

1.ロベルト・シュワルツマン(PREMA RACING)
2.クリスチャン・ルンガー(ART GRAND PRIX)
3.マーカス・アームストロング(PREMA RACING)
4.デビット・ベックマン(ART GRAND PRIX)
5.マックス・ヒュートレル(ART GRAND PRIX)
6.ユーリ・ヴィプス(HITECH GRAND PRIX)
7.ジェハン・デルバラ(PREMA RACING)
8.ニコ・カリ(TRIDENT)
9.シモ・ラークソネン(MP MOTORSPORT)
10.角田裕毅(JENZER MOTORSPORT)
11.フェリペ・ドゥルゴビッチ(CARLIN BUZZ RACING)
12.アレクサンダー・プローニ(CAMPOS RACING)
13.ベント・ヴィスコール(HWA RACELAB)
14.リリム・ゼンデリ(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
15.ローガン・サージェント(CARLIN BUZZ RACING)
16.セバスチャン・フェルナンデス(CAMPOS RACING)
17.ジェイク・ヒューズ(HWA RACELAB)
18.アーテム・ペトロフ(JENZER MOTORSPORT)
19.リチャード・フェルシュフォー(MP MOTORSPORT)
20.レオナルド・プルチーニ(HITECH GRAND PRIX)
21.ラウル・ハイマン(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
22.葉一飛(HITECH GRAND PRIX)
23.デブリン・デフランチェスコ(TRIDENT)
24.名取鉄平(CARLIN BUZZ RACING)
25.アンドレアス・エストナー(JENZER MOTORSPORT)
26.ペドロ・ピケ(TRIDENT)
27.ファビオ・シェラー(SAUBER JUNIOR TEAM BY CHAROUZ)
28.ケイヴァン・アンドレアス(HWA RACELAB)
DNFリアム・ローソン(MP MOTORSPORT)
DNFアレッシオ・デレッタ(CAMPOS RACING)