連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。今回は、ホンダマニア的ホンダ車カラーの選び方についてご紹介。色の決め方、ちょっと変わるかも?(デジタル編集:A Little Honda編集部)

ホンダマニア所有の過去ホンダ車のカラーも偏重!?

本田宗一郎さんはS500を市販する際、ボディカラーに赤を用意した。すると当時の運輸省から「赤は消防車の色。ゆえに認可ならん」とのお達しが。本田さんは激怒。「ヨーロッパではスポーツカーは赤が当たり前。『認可ならん』とは何事だ」と怒鳴り込む。結果、S500に赤が誕生。以来、ホンダ車には“赤”が欠かせない物となった(と個人的に思っている)。

かく言う私は25台ほど(漏れがあるかもしれないが)所有してきたが、何と9台が赤で、そのうち7台がホンダ車である。オレンジも含めた黄色系は4台、うち3台がホンダ車だ。基本的にコンパクトカー好きとは言え、ボディカラーはちょっと偏重気味かもしれない。

何でこうなのかと自分を分析してみる。やはり原点はホンダSシリーズのような気がする。S600の赤とS800Mの黄色である。共に小っちゃいけど存在感をしっかり主張していたのだ。それはビートにも言える。白とシルバーは悪くはないが存在感は希薄だ(と思う)。

対して赤と黄は「ここにビートありき」と言う感じだ。だから私にとってホンダ車は昔っから赤か黄がイチバンと思い込んでいる。

先日、懇意にしているホンダディーラーに出向く。ビートの幌の張替えのためだ。長年付き合いがあるセールスY氏と歓談。たまたま“エヌボ”ことN-BOXのボディカラーの話になる。