シンプルだけど、奥が深い・・・それがダートトラックの魅力!
1.使用するコースは左回りのオーバルトラック!
ダートトラックはモーターサイクルを使ってシンプルなルールで競われるオーバル種目。だが他のモータースポーツと比較して、技術を身につけるまでの道のりが特別簡単なわけではない。
2.フロントブレーキはありません !!
ダートトラックではマシンに前ブレーキがなく、基本的な走法としては後ブレーキも使わず走れる。だが競技中のライダーは、実は前後輪を駆使しながら、車両に備わったメカニカルなブレーキシステムにほぼ頼ることなく、"物理的フルブレーキング"を行っている。
3.コースの長さと、その特徴はさまざま!!
ダートトラックのレースには1周10秒足らずの世界と、トップスピード200km/hオーバーの世界がどちらも存在する。短距離トラックにはまさに格闘技のような荒々しさがあり、超高速トラックには数センチ単位でのラインを毎周奪い合う緻密な戦略・レース運びの妙があるが、どちらのテクニックの奥深さも甲乙つけがたく、技術的な難易度は必ずしもトラックの大きさや速度域とは一致しない。
4.ダートトラックの必需品・・・それは"ホットシュー" !
ダートトラックのライダーの装備には、ロードサーキットやモトクロスコースを走るのと同等な各種プロテクションアイテムに加え、上達と安全のため絶対に身につけるべき必需品"鉄スリッパー=ホットシュー"がある。レーシングブーツに合わせて一点ずつ手作りされるそれは、あまり安くない。
5.他のモータースポーツのトレーニングに有効・・・と聞くけれど・・・?
ダートトラックを"単独で・転ばず走れる程度のスキルとテクニック"は、ハイスピードの"ロードレース"や走破力の問われる"オフロードレース"には実はあまり役に立たない。かもしれない。
次回からは、これら各項目について、細かくご説明いたします!
6.ダートトラック専用マシンは、「ライダー自身」で仕上げる!
ダートトラックのマシンとしてそのまま使える一般市販のモーターサイクルは世の中にほとんど存在しない。競技の特性・ライダーの好みに合わせて、ベースとして選んだ車両をビルドアップ=最適化することが、"道具を使うスポーツ"であるダートトラックにおいて、回り道することなく短期間でより高いパフォーマンスを実現するとともに、リスク管理=安全面からもとても重要となる。
7.タイヤの径は前後同一サイズが基本です!
ダートトラックで使われる専用レーシングタイヤは前後同径の19インチ(小排気量のミニバイクでは前後17インチ)。このサイズが基準となり、オフロードバイクは前輪が21インチの大径タイヤに、オンロードバイクは前後17インチの小径タイヤに、目的に合わせて進化していったと言われている。
8.「雨」はダートトラックライダーとレースファンの「天敵」・・・?
ダートトラックはいつでも走れるわけではない。雨の日は中止だし、暑すぎる日・寒すぎる日は路面状況が安定せず満足なコンディションで爽快には走れないかもしれない。相応の知識と労力でもって"その場所の地面"が"競技に適した路面"と呼べるものになるまで、じっとバイクの横に座って待たなければならない場面がある。時には汗を流して土木作業を行い、自ら路面を作っていくことも。
9.ビギナーはまず、ごく短距離のトラックからはじめよう!
ダートトラックの特に短距離のオーバルコースは、モーターサイクルを操り始めたばかりの年少者や初心者が、保護者や上級者の目の届く範囲で、エンジン付きの乗り物をシンプルに・リズミカルに・スマートに、全身を使ってコントロールする楽しさを体験するうえで最良のフィールドのひとつ。
10.日本でダートトラックの走りをマスターするには・・・?
ダートトラックを日本で体験するのならば、闇雲に独力で練習しようとするのではなく、各地のすでにあるコースに出向き、あなたを一人前のダートトラッカーへと育てる、正しい知識と熱意のある経験者から的確なアドバイスが得られる場に飛び込んでいくのがもっとも近道。その前にまず、このスポーツを見てみたいと思うのならば、すべてのライダーが明快なルールのもと、それぞれが他の誰よりも速く1位でゴールすることを目指し、全力全開で走行している"レースイベント"が最適。
「Flat Track Friday!!」は毎週金曜日に更新! & FEVHOTS開幕戦のお知らせ
・・・ということで、毎週金曜日に更新予定の「Flat Track Friday!!」では、折々のホットトピックもからめながら、まずは基礎知識のお披露目ということで、ここにあげた10の秘密について順番に解説していきたいと思います。みなさんからのダートトラックに関する質問・素朴な疑問も受け付けますので、ドシドシご意見をお寄せください。
そして最後に宣伝です!わたくしハヤシが主宰する"日本で最も刺激的なダートトラックレースシリーズ" = FEVHOTS: Far East Vintage Hotshoe Seriesは来たる4月1日(日)、埼玉県川越市のオフロードヴィレッジ・200m常設オーバルトラックにていよいよ6シーズン目の2018開幕戦を迎えます。論より証拠?百聞は一見にしかず? ダートトラックに興味がある方は、ぜひ観戦に現地へ遊びにきてください!WELCOME RACE FANS!!
それではまた来週金曜日の"Flat Track Friday"でお会いしましょう!