誰もが憧れる職業”レーサー”。彼らはいったいどのようにして今の場所まで来たのでしょうか?気になるけど中々聞けない。そんなレーサーへの道のりを実際に本人に聞いてきちゃったこのコーナー!
今回はD1ドライバーの木口健治選手に質問させて頂きました。

D1ってどんな競技?

D1はドリフトのカッコよさを争う競技です。タイヤを滑らせながら、マシンを極限状態でコントロールし、ドライバー自身のドリフトテクニックを競います。

まずは単走。1台でドリフト技術の正確性を得点化し順位を決定します。

次に追走。単走での決勝を通過した全員がトーナメント方式で、先行と後追いを順番に入れ替える形でスタートし、前後を入れ替え合計2本!単走と同じくドリフト技術の正確さを2台で競い、順位を決定するのです。

D1ドライバー:木口健治

プロフィール

名前:木口 健治
所属チーム:GATOR TEAM-RYOJI
生年月日:昭和51年12月27日
出身地:茨城県
血液型:AB型
マシン:日産ローレル C33型

レース戦歴

2013年 ドリフトマッスル スーパーマッスルクラス シリーズチャンピオン
2014年 ドリフトマッスル スーパーマッスルクラス シリーズランキング4位
2015年 D1グランプリ参戦開始
2016年 D1グランプリ シリーズ33位

D1ドライバー 木口健治 車載映像

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木口選手にきいてみました。

ドリフトを始めたきっかけは?
アルバイト先の先輩が筑波山に連れて行ってくれて、それを見てやろうと思いました。

ちなみに、何のアルバイトですか?
スーパーの品出しをしてました。

普段D1ドライバー以外に何か仕事はしていますか?
はい。普通に会社員で、医療器具の製造をやってます。

近い目標と最終目標は?
近い目標は、この最高峰のD1グランプリに出てこれたので、1番目指してやってます。
最終目標も同じになっちゃうんですけど、日本のドリフトでの1番は世界での1番に匹敵してるんで、世界一のドライバーになる事です。

今の愛機である日産ローレル C33型のこだわりポイントは?
形が好きです。この車を選んでいる理由は本当に見た目なんです。クルマを乗り始めた頃にこのクルマに憧れていて、お金を貯めて買いました。
20歳ぐらいの時からこのクルマにのっているので、かれこれ20年ぐらい。乗り継いではいますが、同じローレルC33型に乗ってます。

憧れのドライバーはいますか?
憧れのドライバーは、この人ってパッと出てくる人はいないけど、ここに出てる人たちはそれぞれ、世界に出てる人もいるし、やっぱりそういう人達の行動力などは凄いと思います。
自分はまだ仕事の合間を見て活動してるぐらいにしかすぎないんですけど、世界に出ていくという踏ん切りをつけて活躍している人たちに憧れています。

ドリフトの練習を始めた年齢は?
17歳ですね。免許も無かったので、友達とお金を出し合って車を買って、畑の中でみんなで練習してました。

その時はドリフトの練習をする為の資金はどうしていましたか?
その時は、コンビニの配送やホテルの清掃などのアルバイトをしてずっと働いてやっていました。

最初に買った車は?
最初はAE86でした。先輩のおさがりで、譲ってもらった車でした。

今D1ドライバーを目指している人たちに一言
まさに、僕を見て欲しいです。D1の車を走らせるのは、みんな普通の人ではできないと思っていると思うんです。お金がかかるし。
でも、今の人たちなこれぐらいなら作れると思うんで!

2017 D1グランプリシリーズ Rd.1&Rd.2を終えて

2017 D1お台場 木口健治

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決勝結果

Rd.1 単走5位、追走6位、総合6位。
Rd.2 単走19位、追走19位、総合19位。
シリーズポイントランキング(Rd.2終了時点) 単走12位、チームポイント8位、シリーズ総合12位。

木口選手コメント

第1戦は結果的に言えば6位。狙っている訳ではなかったので、行き過ぎと言うか、、、自分的には大満足です。まず、この車をちゃんと動かすという事が第1戦の目標だったので、シードを狙うという目標を開幕でいきなり達成してしまったんですけど、まあ、それはそれとして有難い話で。
急な展開ではあったんですけど、ちゃんと走る車だし、支えてくれる人もしっかりいるので、まだまだ先に行けそうだなという感触がありました。

第2戦目は、新たな課題も見えたところがありまして、、、完全ドライになった時のマシンスペックの差は点数にはっきり出てくるんですよ。自分的に100%の走りではなかったので、とりこぼしなど点数が出てない所もあったので、急にいい車に乗る!とかそんなことはできませんが、最低限とりこぼさないように、しっかり1戦1戦ポイントを取っていきたいなという課題ができた2戦目でした。

最終的には1戦2戦通して無事に車がちゃんと動いたという事で大満足しています。スタッフのおかげだと思います。

見た目で選んだローレルで、先輩を見て憧れたドリフトを始め、夢中でテクニックを磨き続け、D1ドライバーとなった木口選手。それは、レーサーを目指したというよりは、自分のカッコいいを集め続けた結果がD1ドライバーだったのかもしれません。
今はサラリーマンとして働きながらD1に参戦し続けている木口選手ですが、是非いつか、最終目標だと語ってくれた世界への道に踏み出して欲しいと思います。