75年10月の免許制度改定によって400㏄までの中型二輪免許が新設され、401㏄以上の大型二輪には運転免許試験場の限定解除試験をパスしなければ乗ることができなくなってしまう。この試験は平日の日中にしか実施されず、しかも合格率が極めて低かったため、新規に二輪免許を取るユーザーは、簡単には大型バイクに乗れなくなってしまった。当時は、今以上に大排気量車への憧れが強かった時代。必然的に中型免許上限の400㏄クラスに人気が集中し、メーカーもその開発に力を注ぐことになる。そんな状況にくさびを打った250ロードスポーツの歴史、9回目の今回はKAWASAKI Ninja 250Rをご紹介したいと思います。
KAWASAKI Ninja 250R (2008年4月)
●水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒●248cc●31PS/11000rpm●2.1kg-m/8500rpm●151kg
●110/70-17・130/70-17●49万8000円
カワサキが久々に新開発した250ccロードスポーツ。ニンジャを名乗るに値するスポーティなフルカウルを纏った車体には、ZZR250用をベースとする水冷4バルブDOHCツインを搭載。180度クランクや直打式バルブ駆動を採用するなど、新設計に匹敵する大幅な改良を受け、ライダーの操作に対し、忠実なレスポンスを実現している。
当時、世界的に強まっていた自動車排出ガス規制強化の流れにより、1度は姿を消したkawasakiの250㏄モデル。その、新環境基準対応モデルとして2008年に登場したのが、この初代250ニンジャでした。
現在の小排気量ロードスポーツモデルのブームを作り出したと言っても過言では無いこのモデルが生まれなければ、現在のニンジャ人気も始まらなかったかもしれません。