知らなかったバイクメーカー!イギリスに存在した伝説のバイクメーカー「ヴィンセント」

またまたかっこいいヴィンテージバイクを見つけたので、ご紹介したいと思います。こちらは「Vincent-HRD Series C Black Shadow」です。全体的にすっきりしている感じで、存在感があって美しいです。メーカーは「ヴィンセント」というイギリスのメーカーです。ドイツ車やイタリア車ファンの方も、ヴィンセントだけは別格と言うこともあるそうですね。

Vincent Series C Black Shadow

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バイク好きの皆さんは既にご存知かと思いますが、そのヴィンセントというメーカーについて少しお話したいと思います。私のお勉強もかねてお付き合いいただけたらうれしいです。

ヴィンセントの始まりは、HRD株式会社というオートバイメーカーをフィル・ヴィンセントが1928年に買い取ったところからだったそうです。購入された小さな工場敷地から「The Vincent HRD Company Ltd.」の名の下で、様々なオートバイが生産されました。それらは、革新的なものが多く、今では当たり前となっている技術の先駆けとなっている車体もたくさんあるそうです。
1934年頃からは、自社でエンジン開発も開始し、エンジンまで含めたオリジナルモデルの生産を進めました。そして1936年に発売された988cc 50度Vツインエンジン搭載の名車「Series A Rapide」では、時速100マイル(160km/h)という速度を記録したそうです。当時は驚異的だったのでしょうね。

戦後にも、エンジンとギアボックスが一体式となったものや、エンジンがフレームの一部を構成していてフレームがないものを設計をしたり、他メーカーに先駆けた画期的なオートバイを生産していたそうです。

その後に発表されたのが、1枚目の写真「ブラックシャドー」シリーズです。フレームレス構造にも関わらず、最高速度200km近くになるということで、未亡人製造機とも呼ばれていたそうですよ。当時にしては、危険なほどのスピードを出すバイクを製造するメーカーだったのですね。

Vincent Series 'A' Rapide

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オークションでは2878万円もの高値がつく高級車

ちなみに、「1939年型ヴィンセント HRD 998cc シリーズA ラパイド」というバイクは、オークションで2878万円もの高値がついたそうです。メーカー自体は1959年に倒産してしまっているにも関わらず、この値段というのはすごいですよね。それだけ、記憶にも記録にも残っているバイクメーカーということなのでしょうか。

ヴィンテージのバイクというのは、歴史や当時の想いなども含めて素敵だなぁと感じました。皆さんそれぞれ好みはあるかと思いますが、「ヴィンセント」のヴィンテージバイクはいかがでしたか?